Re: UTCへのレターの本体

木田泰夫 様

 小林 敏 です.

和文の本でよく言葉の説明で行います.よく,そもそもの意味はこうだよ,まずギリシャ語のこの言葉が起源でということでギリシャ文字で示し,それが英語ではこうなって,……,という文脈です.ですから日本語のなかにギリシャ語の単語が挿入されます.この例は,けっこう目にします.

この場合は,和文書体の全角のギリシャ文字が使用された例は目にしたことはありません.プロポーショナルというか,少なくとも文字の字間はあいていません.

私は,原則的にいえば,和文フォントの欧字,およびアラビア数字の全角文字は不要と考えています.(私の若いころには,少なくとも横組では全角の欧字・数字は使うな,と教育されてきました.)

ラテン文字やアラビア数字などを含め,和文フォントの全角文字は,活字組版の作業性を考えて使用されていたもので,コンピュータ組版では,その必要性は少ないと考えています.プロポーショナルの文字を縦組で縦向きに簡単に挿入できます.

これに対し,活字組版では,プロポーショナル,つまり字幅が全角でない文字を縦組の中に挿入する場合,字幅に応じて,全角より小さいサイズの1/2のサイズのスペースを文字の左右に挿入しないといけないので,とても大変なのです.また,母型から活字を鋳込む際に,文字の字面とは関係なく,台(ボディ)の大きさを設定できたので,プロポーショナルの字面の文字を簡単に全角の台に鋳込めたのです.

そうなると,今度は,全角の台に応じた文字を使いたくなり,アラビア数字などでは,全角文字では字幅の広い文字が設計され,使用されてきたという経過があります.

ですから,台の大きさの違いだけではなく,文字の字面もプロポーショナルと全角では異なった例もでてきたのです.

そうなると,全角とプロポーショナルの文字が縦組では混用され(横組でも1桁の数字は全角だという,へんな考えもあり,混用されています),同じ意味の文字なのに,同一の文書に字幅の異なる文字が使用されるという結果になります.コンピュータ組版で解決されているのに,なんで混用する必要があるか,という疑問です.

もちろんデータで,全角文字を使用すれば縦組で縦向きになるという簡便さはありますが,数字では2桁まで,欧字では1字は縦向きにするという書式を設定できれば,それは解決できる問題でしょう.

  木田泰夫 さんwrote

>> 言葉の説明で,ギリシャ語では,こういうよ,という単語として使用された例は,
>> 比較的に目にする機会が多い.
>
>その場合って、和文書体の全角のギリシャ文字が使われるんですか?
>もしかすると時代による?
>
>木田

Received on Wednesday, 25 August 2021 00:17:03 UTC