フォント分科会 3/30

JLReq TF の皆様、

今日のミーティングの記録をまとめました。修正点、足りない点などあれば教えてください。


村田さん(二つ目は田嶋さんにも)に二点質問:
• プレゼンの P13 で、U であるべきなのに Tu なのは中国考慮、と書いてあるところがありますが、どのようなことなのか教えていただけますか?
• P3 オープンな環境、について。オープンとは言っても程度問題で、重要なケースから稀な組み合わせまで、広いスペクトラムがあると思います。例えば OS などに付属のみんな知っているフォント × よく使われるブラウザ(Safari, Chrome, Firefoxの三つ?)、OS 付属の EPUB リーダ、そして Amazon Kindle は最重要かと想像します。ここに挙げた、私に容易に想像のつく組み合わせ以外に、どのようなフォント and/or リーダーが重要ですか?

石井さんに質問(別スレッドで既に聞きましたが):
• レイアウトエンジン、例えばウェブブラウザから、特定の文字に対して GSUB/verX があって、つまり横転するに違いない、ということを知ることは簡単ですか? もしそれができれば、正立横転の「判断」をフォントに任せずに、ウェブブラウザから完全にコントロールできますか?


––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––
今日のゴール:フォントとレイアウトエンジンとの間の問題点を明確化する

村田さんのプレゼン
https://1drv.ms/p/s!An5Z79wj5AZBgrp06H7M3ZUfkyQ4AA?e=T6rdZB <https://1drv.ms/p/s!An5Z79wj5AZBgrp06H7M3ZUfkyQ4AA?e=T6rdZB>

箱庭からオープンな環境へ
従来はコンテンツに対してフォントとアプリが決まったセットであった。印刷さえできれば良い。デジタルデータであっても、フォントとアプリが決まった組み合わせ
今のオープンな環境:どのブラウザ、どのフォント、どのEPUBリーダが使われるかわからない
問題
縦書きにおいて、記号の一部、矢印などの正立回転の挙動が不統一
角川などは一文字づつ調査。危ないものはビットマップに置き換える。文字処理技術の敗北。アクセシビリティ問題
同じような問題は、他の言語でも起こっている。アラビア語の伸ばし処理、韓国語の約物、ヘブライ語、デヴァナガリなど
CSS working group からフォントとの問題点がリエゾンステートメントとして SC29 に送られた(薛さんの2/14のメール)
原因
EPUB リーダの実装に問題がある
特に amazon の実装で問題が多い
AJ1, CSS Writing mode (Browser), UAX50 がそれぞれ整合していない
MS のメイリオとMS明朝で異なる。
AJ1 フォントは AJ1 テンプレートで揃っている。源ノ角は UAX50。TrueType はバラバラ
また議論の中から、記号の誤用、または文字コードの定義がそもそも曖昧であるケースも見られた
問題となる文字の例
U+2016 Double Vertical Line
U+3030 Wavy Dash
(あれ、悪いのは MS 明朝だけでは?)

結論
Adobe-Japan1 のテンプレート通りにフォントを作ると UAX50 に適合しない
UAX50 に適合しても、CSS Writing Mode で横転してくれない文字がある(どれ?)
フォントを直すと過去の資産が壊れる
問題解決にはまず現状分析が重要
–––––––
議論
調査範囲を増やす必要がある(todo: 村田さん @ 文字情報なんたら委員会)
フォントベンダーは問題についてあまり理解していないように見える(村田)
Ken はずれがあるのは知っていて、AJ1 のテンプレートを無視すべき、と言っている
Adobe からは UAX50 を変えるべきというフィードバック(Nat)
AJ1 → UAX で一旦互換性を無視すべきという意見(石井)
CSS 専用 vert ? 日本語用 UAX50?
AJ1x, CSS Writing mode, UAX50 の違いの網羅的なリストはあるか? Nat が社内向けに持っている(todo: Nat が文書をシェアする)
それぞれの約物、記号の意味、用法、縦横の挙動を整理し直すべきではないか?(木田)

次回のフォント分科会は 4/20
今回約物の半角ツメの問題について話す時間がなかったのでまずその話題から。それ以外に問題点はあるか? メーリングリストで進められるものは進める。
––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

Received on Tuesday, 30 March 2021 10:11:22 UTC