- From: MURATA <eb2mmrt@gmail.com>
- Date: Sun, 14 Mar 2021 15:44:39 +0900
- To: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
- Message-ID: <CALvn5ECwS_+saEockO0Yoq8YPCMUneF+D7Yt-4ZvF26yxzZy4A@mail.gmail.com>
皆さん、 フォントとCSSの契約という点から、縦書きにおける 文字横転について書いたものです。 https://1drv.ms/p/s!An5Z79wj5AZBgrp06H7M3ZUfkyQ4AA?e=T6rdZB 村田 真 2021年3月11日(木) 15:37 MURATA <eb2mmrt@gmail.com>: > みなさん、 > > この前、口頭で話したことを書いてみました。あとで、 > CITPCJの資料もお送りします。 > > フォントと表示アプリの間の関係を整理し、きちんとした > 原則を立てるべきだと私は考えています。そうでないと、 > オープンなモバイル環境での文書交換に対処できないと思 > います。 > > 現状: フォントが提供するGSUBなどはただのヒントでしか > ない。つまり、フォントはGSUBなどを提供する義務はな > い。提供されていても表示アプリにはそれを尊重する義務 > はない。 > > フォント提供側からすると、表示アプリによってどの情報 > が使われ、どの情報が無視されるかは分からない。 > > 表示アプリ側からすると、どの情報がフォントの一部として > 提供され、どれが提供されないかは分からない。 > > これまで何とかなったのは二つの理由による。 > > - オープンな文書交換をしない(表示アプリもフォントも決め打 > ちでき、他での再生は考えなくてもよかった)。 > > - AJ1が規範として機能してきた。 > > 問題点 > > モバイルでの文書交換が頻発する今日では、どの表示アプリ > が用いられ、どのフォントが使われるかはその場になって > みないとわからない。とくに、AJ1フォントになるのか、 > TrueTypeフォントになるのかわからない。 > > こうした変化によって問題が顕在化してきた。日本語EPUB > だと、どの文字が寝るのか、どの文字が正立するのかは、 > やってみないとわからない(文字情報技術推進協議会で調 > 査中)。 > > EPUB文書作成側は画像埋め込みによって問題に対処してきた > (アクセシビリティ最悪)。 > > 縦書き年賀状アプリには、文字コードを使うことをきっぱ > り諦めてグリフIDを直接使うものすらある。 > > あるべき姿(村田意見): > > フォントと表示アプリの間の契約を確立すべき。 > > フォントは何を指定しないといけないかが決まっている。 > その義務を果たさないフォントは適合しないものとして扱 > う(存在を認めないと言っているのではなく、普通の契約 > に従わないからオープンなモバイル環境での文書交換に使 > えないというだけ)。 > > 表示アプリは、フォントが提供するものを尊重しなければ > ならないことが決まっている。(尊重しないものは、普通 > の契約に従わないのでオープンなモバイル環境での文書交 > 換に使えない)。 > > 全部が全部ガチガチにはできないとは思いますが、少し > ずつ義務化がされていくべきと思います。CSS Writing > Modesも、vertを使うこと(the OpenType vert feature > must be enabled)と書かれています。 > -- > -- > 慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授 > 村田 真 > -- -- 慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授 村田 真
Received on Sunday, 14 March 2021 06:45:30 UTC