- From: Koji Ishii <kojii@chromium.org>
- Date: Wed, 21 Apr 2021 17:49:51 +0900
- To: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Cc: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
- Message-ID: <CAHe_1dJRGhFR33RnDiP1Ag2inCVQzS+Jodb0jrhjXnydhhRq-w@mail.gmail.com>
早速の確認をしていただいて、ほんとうにありがとうございます! On Wed, Apr 21, 2021 at 4:26 PM Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp> wrote: > ところで,<https://kojiishi.github.io/chws/test.html>ですが,気になる事項 > > Close+Open > 1, 2, 17, 18 約物間がベタ →ここはJIS X 4051では二分アキ > > また,シングルのコーテーションマークの字幅は四分のようです.JIS X 4051 > では字幅は二分,しかし,コーテーションマークの字幅は四分でも,私はよいと > 思っているが……. > > Close+Middle,Open+Open,Middle+Openなどでもコーテーションマークが組み合 > わさった事例では,JIS X 4051の規定にしたがっていない. > > と書いてきて,気が付いたのですが,テン,丸や()などは,Unicodeでは,全 > 角字形にコードポイントが割り当てられているが,コーテーションマーク(シン > グル,ダブルとも)では全角字形にコードポイントが割り当てられていない.そ > の問題が影響しているのではないかな? > おっしゃる通りです。この実装では全角字形が入っている場合にのみ機能するようにしてあるのですが、コーテーションマークは、シングル・ダブルともに既定で欧文コーテーションマークが入っているため、調整なしになります。薄いブルーと黒の組版が重なっている(薄いブルーが見えない)のは「差がない」=「調整しない」ということになります。 前にもここで話題になりましたが、アドビの現在の推奨では「コーテーションマークは、シングル・ダブルともに欧文」であり、全角字形を指定した時にのみ和文コーテーションマークになります。ページ一番上の「Fullwidth」をチェックすると全角字形指定になりますので、その設定で調整をご確認いただけるかと思います。また、MSゴシックのような、既定で和文コーテーションマークを入れているフォントを使うと「Fullwidth」をチェックしなくても調整するようになります。 また,事例に半角の中点があげられているが,これの使用はあまり望ましくない > のでないかな? また,仮に使用したとしても,ここに示したコーテーション > マークと同じ結果になり,前後にアキが入らなだけだと思いますが. > 「半角の中点」とおっしゃっているのは、おそらくこれのことかと思います。 U+00B7 MIDDLE DOT <https://codepoints.net/U+00b7> このコードポイントも特殊で、このテストページで使っている三番目のフォントでは常に欧文字形が入っているため「差がない」になっていると思いますが、中国語のフォントではここに全角中黒が入っていて、 CLREQでその使用を規定 <https://www.w3.org/TR/clreq/#:~:text=Interpuncts%20U%2B00B7,volumes%20in%20publications.> しています。このため - U+00B7に欧文字形を持つフォントでは、調整が入らない - U+00B7に全角字形を持つフォントでは、調整が入る - 一覧テストページにはU+00B7を入れてあって、該当フォントの調整のありなしを目視確認できるようにしている としています。ページ一番上の「Font」を四番目の「noto-sans-cjk-regular-ttc」(「jp」の付かない方)にして、「Language」を「zh」に変更すると、全角字形になり、調整が入ることがご確認いただけるかと思います。 ほかにも、もうお気づきとは思いますが、JLREQでは規定していない全角感嘆符(!)や全角疑問符(?)もテストページには入っています。これらも、日本語では調整はありませんが、中国語では調整する字形で、ページ一番上の「Language」を「zh」(中国語)に変えていただくと違いが見えるかと思います。これらの違いも、このchws実装が、Unicodeではなくて、字形で判断をしているためです。
Received on Wednesday, 21 April 2021 08:50:19 UTC