- From: MURATA Makoto <eb2m-mrt@asahi-net.or.jp>
- Date: Sun, 5 Jul 2020 19:55:51 +0900
- To: W3C JLReq TF <public-i18n-japanese@w3.org>
Received on Sunday, 5 July 2020 10:56:42 UTC
皆さん、
ルビを読み上げのときにどう利用するかはさまざまの
選択肢があるわけですが、現実には最悪の選択が
なされることが多いようです。それは、親文字を読み
上げ、ルビも読み上げるという選択です。
両方読み上げられると理解不能になることがしば
しばあります。どちらも同じ音になれば理解できます
が、そういう場合だけでしょう。
親文字とルビの両方を読み上げると意味が変わって
しまうということもあります。以前、ルビタグ(Unicode)のとき
の故樋浦さんからの検討資料には以下の例がありました
(木田さん、小林さんも一緒に検討していましたよね?)。
でわない
彼の名前は 出羽内 です -> 彼の名前は出羽内でわないです。
His name is Dewanai. -> His name is NOT Dewanai.
はむし
羽虫 です。 -> 羽虫はむしです。
This is an insect. Ignore the insects.
はなし
いい 話 ですよ。 -> いい話はなしですよ。
This is a good deal There is no good deal
はなし
話 にならない -> 話はなしにならない
Nonsense! You have to deal with it.
以下は、サイパックの工藤さんからいただいた情報です。
スクリーンリーダにDOMツリーを渡してくれないアプリだと、
二重読みを回避するのは困難です。
逆に言えば、渡してくれればスクリーンリーダさえちゃんと作れば回避できま
す。しかし、現状はそうではありません。iOSではVoiceOverはDOMツリーを
受け取れるようですが二重読みをします。これはAnddroidのTalkBackでも同じ
だと聞いています。
というわけで、二重読みは駄目!という注意を喚起する
資料を急いで作るべきではないかと考えています。W3C, APL,
DAISY, WAICなどが候補です。
村田 真
Received on Sunday, 5 July 2020 10:56:42 UTC