Re: [jlreq-d] 和文文字とラテン文字の字詰め方向の字間 (#38)

 和文文字とラテン文字やアラビア数字の字詰め方向の字間は,フォントによるが,適度のアキを確保するのが望ましい.フォントやテキストの内容から判断し,設定する.
 なお,アプリケーションによっては,書式で和文文字とラテン文字の字詰め方向の字間を設定できない場合がある.この場合は,語間スペース(U+0020)や四分スペース(U+2005)を使う方法もある.ただし,この方法で作成したテキストを別のドキュメントに流用し,書式で設定する場合,使用したスペースのアキが優先されるので注意が必要である.

*混植のパターンも,いくつかの例のようにラテン文字1字の場合,単語の場合,複数の単語の場合,文字種もアラビア数字,小文字,大文字といったように各種のパターンがある.一律の処理を前提にした場合,個別ケースでは多少のバランスを欠く配置となるケースも出るが,それはやむを得ないことであろう.

 フォントにもよるがラテン文字の字面と文字の外枠との字詰め方向の空白(サイドベアリング)は,和文文字より狭いのが一般的である(1字1字の独立性がややある和文文字と主に単語を単位に読んでいくラテン文字との差異による).そのような和文文字とラテン文字をベタ組で配置すると,和文文字とラテン文字の字間が詰まった印象を与えるからである.ただし,今日の和文フォントでは,文字の外枠一杯にデザインされたものもあり,ベタ組でもよい例もある.
 活字組版時代には,和文文字とラテン文字の字間として四分アキにしていた.これは,次のような事情からである.ただし,デジタルテキストで使用されるアラビア数字の字幅は文字サイズの二分ではない例も多く,字間の処理も多様な方法が使用でき,こうした事情はないので,必ずしも四分アキにする必要はない.

    字間を空ける材料であるスペースの最も狭いものは四分であった.

*八分や六分といったスペースもあったが,全ての印刷所で常備されていなかった.

    当時はラテン文字の混植はそれほど多くなく,アラビア数字と漢字や仮名の字間が問題であった.そして,和文と混植するアラビア数字の字幅は,原則として文字サイズの二分であった.このため,奇数桁の数字では四分アキにすれば行長に半端がでない.

*文字情報技術促進協議会編“文字のかたち[明朝体編]”に掲載されている13の明朝体に付属するアラビア数字のうち,字幅が文字サイズの二分のものは2つである.今日,和文と混植するアラビア数字として,字幅が文字サイズの二分より大きいものが多く使用されている.

 なお,四分アキは,ややアキが大きすぎ,六分か八分くらいがよいという意見もある.


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