RE: [css3-fonts] 和欧混植時のサイズと font-size-adjust

ファッション雑誌系のサイトをいくつか調べてみました。

1. 'ヒラギノ角ゴ Pro W3', 'Hiragino Kaku Gothic Pro', メイリオ, Meiryo, Osaka, 'MS Pゴシック', 'MS P Gothic', Verdana, Arial, Helvetica, sans-serif
2. "ヒラギノ角ゴ Pro W3","Hiragino Kaku Gothic Pro", HiraKakuPro-W3, Osaka, "メイリオ", Meiryo, "MS Pゴシック","MS PGothic", sans-serif
3. "ヒラギノ角ゴ Pro W3", "Lucida Grande", "Hiragino Kaku Gothic Pro", メイリオ, Verdana, "MS Pゴシック", sans-serif

Macで3の場合のみ、英字が英文フォント "Lucida Grande" で表示されています。先頭の日本語フォント名が効いていないのは理由が分かりませんが。

ここからは、英字に英文フォントを使いたい、というニーズは見えませんね。ヒラギノとメイリオがあればいいや、という感じでしょうか。

少し知り合いのデザイナーにも話を聞いてみます。


-----Original Message-----
From: public-html-ig-jp-request@w3.org [mailto:public-html-ig-jp-request@w3.org] On Behalf Of Koji Ishii
Sent: Sunday, May 01, 2011 8:04 PM
To: 道広 勇司; public-html-ig-jp@w3.org
Subject: RE: [css3-fonts] 和欧混植時のサイズと font-size-adjust

ご調査およびご返信、ありがとうございます。

> 些細なことですが,厳密に言うと Figure 19 の赤線の位置は間違っています。

EditorのJohnはフォントに詳しいので、optical alignmentやオーバーシュートは知っていると思います。おっしゃるように分かりやすいように引いているだけだと思います。

本題ですが…そもそも私の勘違いが見つかりました。'font-size-adjust' はプロパティとしてはあるのですが、font resource descriptorにはないことを見落としていました。私はこのようなものをイメージしていたのです

@font-face {
	font-family: comp-font;
	src: local(Meiryo);
}
@font-face {
	font-family: comp-font;
	src: local(Courier New);
	unicode-range: U+0-2FF;
	font-size-adjust: 0.7;
}
body {
	font-family: comp-font;
	font-size: 24pt;
}

が、'font-size-adjust' が @font-face の中で使えないので、そもそもこの用途には使えないことが分かりました。

ので、少し将来を見据えて、InDesignの合成フォントのような機能がいるのかどうか、必要性やユースケースから議論を始めるのがいいような気がします。

紙の印刷物ではある程度使われていますが、Webや電子出版では特にニーズとして聞かないのは、要らない、ということなんでしょうかね。


-----Original Message-----
From: public-html-ig-jp-request@w3.org [mailto:public-html-ig-jp-request@w3.org] On Behalf Of 道広 勇司
Sent: Sunday, May 01, 2011 12:14 PM
To: public-html-ig-jp@w3.org
Subject: Re: [css3-fonts] 和欧混植時のサイズと font-size-adjust

道広です。

>> こういったことは、今でもされているのでしょうか? されているのだとしたら、CSS3 Fontsのfont-size-adjust[1]はこの用途に適していますか?
>> [1] http://dev.w3.org/csswg/css3-fonts/#font-size-adjust-prop

読みました。
なんとなく和欧混植でもうまくいきそうな予感はするのですが…。

◆Figure 19
些細なことですが,厳密に言うと Figure 19 の赤線の位置は間違っています。
赤線は左端の「b」のミーンライン(エックスハイトの位置の基準線)を示し
ていると思います。図では丸まった部分の上端に引かれていますが,正確な位
置はもう少し下です。
グリフのデザインは基準線に対して“視覚的に”合わせるので,丸い部分や尖
った部分は基準線よりもはみ出させるからです。これをオーバーシュートと言
います。
ベースライン側のオーバーシュートのほうが分かりやすいですね。縦棒よりも
下に出ているのが見て取れます。

もっとも,正確なミーンラインを描いてしまうと,オーバーシュートを知らな
い人にとってはかえって理解しづらい可能性もあり,現状のように描かざるを
得ないのかもしれません。意図的にこうしたのかもしれませんね。

◆適用字種
この文書には,どの字種に適用されるかということが書いてありません。
ベースライン,ミーンラインなどの基準線を使ってデザインされるすべてのグ
リフに適用されるべきでしょうが,それがどの範囲かは UA 任せなのでしょう
か?
約物・印物で和文ものと欧文ものの区別のないものがたくさんありますが,こ
ういった記号類をどうするかは頭が痛いですね。

アラビア系文字はデザインの基準がまったく異なりますが,先に書いたように
こちらも書体によって見ための大きさ感がかなり異なるので,同様の仕組みが
欲しいところです。
小さく見える代表:Arabic Typesetting
大きく見える代表:Tahoma

◆うまくいかないケース?
Dunhill のように,エクステンダー(アセンダーおよびディセンダー)を極端
に大きくしたフォントが入ってくると破綻するでしょうね。
もっとも,このようなフォントが代替フォントとして選ばれることは無いでし
ょうけど。

◆和欧混植の実践

実際にやってみないと何とも分からないので,やってみたのですが,残念な結
果でした:

◎Firefox 4.0
 font-size-adjust に値を入れると和文までサイズが変わる。

◎Google Chrome 11
 font-size-adjust に対応してない。

◎Safari 5.0.5
 font-size-adjust に対応してない。

というわけで全滅でした。

-- 
道広勇司
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Received on Sunday, 1 May 2011 15:14:50 UTC