- From: Toshiyuki Kamada <tkamada@acm.org>
- Date: Mon, 19 Jul 2010 20:04:33 +0900
- To: public-html-ig-jp@w3.org
鎌田です。歴史を知らないので議論を混乱させていないかと不安に思いながら、発言しています。 村上さんに質問なのですが、writing-modeは、IE 5.0-5.5で採用されたが、まだベンダーレベルの実装にとどまっており、CSS規格の議論にまで上がっていない状態、という理解は正しいですか? もしそうなら、 > たとえ次期 EPUB 仕様に縦書きの指定方法が入らなくても、縦書き表示が可能な EPUB ビューアはいろいろ登場してきています。EPUB で縦書きは今でも出来ています。そのような現実の実装と互換性がなく、将来仕様が変わるかもしれない不便な物理方向モードだけの writing-mode プロパティを今 EPUB 仕様に入れるわけにはいかないと私は思います。 まさに時期早尚であって、EPUB仕様云々以前ということになると思うのですが。その意味で、 > 私が提案したい案は、EPUBのOPS(XHTML+CSS)では縦書きの指定をせず、パッケージ(OPF)のspine要素に基本となる組み方向と綴じ方向を属性として指定するというものです。ビューアはそれに従って表示することも、ユーザーが指定による方向で表示することもできることになるでしょう。 > その提案をまとめたいと思います。 これは現状をよく踏まえた妥当な提案だと思います。支持します。 それにしても、 > W3C CSSWG内で合意されていることは、次のことです: > http://lists.w3.org/Archives/Public/www-style/2010Mar/0539.html > - RESOLVED: Physical directions in CSS are absolute: margin-top is always > the top margin even in other writing modes. 「absolute」なのですね。「ダメ、絶対!」(by のりピー)って感じ(^^;) これだけ明確な決定があるなら、flow directionでいく(論理方向を切り替える)以外に、「過渡的な段階」をしのぐうまい方法はなさそうです。 一方で、がっちり組むために、縦組と横組でスタイルシートを分けるアプローチも残せます。 で、プロパティなのか、モードなのか、という点で、村上さんのご発言を僕なりに解釈しなおすと、「すべてのプロパティが自動的に影響を受ける」ことで、モードの利点がプロパティのそれを上回ると考えられます。 いずれ、「横のものを縦にする」だけでは手に負えなくなるに違いなく、そのときには縦組用スタイルシートに対する要求事項も決まってくると思うので、現段階ではこの程度にしておき、日中韓それぞれの縦組をどうするかを、あらためて考えるのがよいと思います。
Received on Monday, 19 July 2010 11:07:04 UTC