Re: MozillaとWebkitのlogical property

村田真さん、

>特定の仕組みを検討する前に、もっと要求の体系的な
>整理が必要ではないかと感じています。いまのままだと、日本語縦書きという
>たった一つの要求について、しかもmargin/padding/borderにだけの偏った
>議論ではないかとまた思われるのではないかという気がするのです。

関連する英語の議論もちょっと見ましたが、全く同感です。
現状では「洗練度」が低い気がします。
もう一度、原点に戻り、問題を整理すべきと思います。

以下、私が考えたことを箇条書きにします。

(A)4つ座標系
1. 英語で用いられる座標系をSとし、これを基準座標系とする。
2. 書字方向の違いを+/-で表すと、アラビア語は-Sと表現できる
3. 座標系の90度時計方向回転を'で表現すると、縦組日本語はS'で
表現できる。
4. モンゴル語は-S'となる。
5. 世界には多数の書記言語が存在するが、使用される座標系は
結局、S,-S,S',-S'の4つのみである。

(B)言語と座標系の関係
1. 圧倒的多数の言語はSのみを採用。
2. CJK言語はSとS'の2つの座標系を使用する。
3. アラビア語やヘブライ語など少数の言語は-Sのみを採用。
4. -S'を使う言語は伝統的モンゴル語と満州語に限定される。

(C)描出方法
1. -S は、既存のdirプロパティで描出できる
2. S' は、Sの90度回転(rotate)で描出できる
3. -S' dirとrotateで描出できる
4. Sはdirもrotateも不要

(D)座標系切換え
1. CJK言語のみ座標切換えを必要とする。
2. 他の言語では必要としない(座標系が1つなの自明)。
3. 切換えの必要性にはCJK内でも差がある。
高い順に、
日本語、漢語(台湾)、漢語(香港)、韓国語、
朝鮮語、漢語(大陸)。※不確かです。

(E)座標系切換えの具体例
1. S'→S(フォールバック。縦組み文書の強制横組み表示)
2. S→S'(電子書籍。横組み文書の強制縦組み表示)
3. S←N→S'(両組方向対応文書。ドキュメントを
座標系超越的に作成する(N)ことで、
SとS'両座標に対応させることができる。
CSSでSかS'を切り替える)

(F)「洗練度」の追求
1. 名称の混乱を避ける
2. 非エンジニアでも理解可能な平易な
概念を用いる
3. 必要最小限のプロパティ追加で実現する
4. 存在しない書字方向(dir)=下→上や、
回転270度(S''')等は描出できなくてよい。

*透明な下敷きにマジックで平面直交座標(XY)を描き、
回転させたり、裏返しにすると、思考実験の助けになる
と思います。

thoton global computing 秋元

Received on Saturday, 17 July 2010 19:03:37 UTC