- From: MURAKAMI Shinyu <murakami@antenna.co.jp>
- Date: Sat, 15 May 2010 23:52:50 +0900
- To: public-html-ig-jp@w3.org
アンテナハウスの村上です。 Junichi Niino <jniino2@gmail.com> wrote on 2010/05/06 14:42:19 > Publickeyの新野です。はじめまして。 > このところのCSSの縦書きなどの議論、興味深く拝見しています。 > > わたし自身は議論に参加できるほどの知識はないのですが、来週金曜日似、 > CSSの提唱者として知られるホーコン・ウィウム・リー氏がオペラのCTOとして来日されるそうです。 > > 「 Tomorrow’s Web Today ( 今日考える明日のウェブ ) 」 のご案内 > http://my.opera.com/chooseopera-Japan/blog/2010/04/21/tomorrow-s-web-today > > オペラを宣伝するつもりは全然ないのですが、オペラはCSS WGに5名の人を送り込んでいる > そうですし、おそらくリー氏もそれなりに発言力があるようにも思いますし、CSS WGやオペラ > としての縦書きCSS実装について、もしかしたら議論できるチャンスかもしれないと思いまして。 このイベントに参加して、ホーコンさんと少し話をすることができました。 以下のような会話内容でした: ホーコン:Antenna House Formatter が CSS3 GCPM (Generated Content for Paged Media [1]) を実装してることはすばらしい。 Antenna House Formatter の CSS 組版機能は多く使われている? 村上:まだまだこれからです。 ホーコン:最近CSS3 GCPM仕様に加えたのは脚注を脚注領域内でインラインに 配置する機能だけれど、どう思う。 村上:必要な機能だと思うよ。CSSでは未実装だけど、我々のXSL-FO実装では ユーザーからの要望があって独自拡張として実装している。 ホーコン:知ってる。Antenna HouseがCSS3 GCPMを実装することで、仕様完成に 貢献してくれるのがありがたい。 村上:私は今、電子書籍のEPUBの日本語対応の仕様策定に関わっているのだけれ ど、電子書籍ビューワーというのはスクロールするものもあるけど大抵はページ をめくる方式だよね。CSS3 Paged Media や CSS3 GCPM がいずれ役に立つように なると思う。 ホーコン:同感だ。 村上:Operaに縦書きを実装することはありえる? ホーコン:ない。日本の人達に聞いたが縦書きは要らないようだ。 村上:Webデザイナーたちは、横書きに馴染んでいるからね。でも、本を書く人 たちは縦書きを必要としているよ。だから電子書籍EPUBの縦書き対応のために、 CSSの縦書きの仕様 CSS3 Text Layout [2]が重要。 すべてのブラウザが縦書きをサポートする必要はないことは認める。 でも CSS3 Text Layout で定義する margin-before/after/start/end などの 論理プロパティは実装してほしい。 これらは縦書き用にデザインしたスタイルシートでも縦書き非対応のUAで 横書きで問題なく表示されるためのものだから。 ホーコン:それがないと互換性の問題が起きるということだね。 しかし、プロパティの数が増えすぎるのはあまりよくない。 スタイルシートのセレクタで縦書き用と横書き用のところを分けるのでだめか? 村上:いや、それではうまくいかない。 ホーコン:分かった。CSS3 Text Layoutドラフトをチェックして、後でコメント しよう。 以上のような話をすることができました。 このような機会を設けていただいてありがたいです。 [1] http://dev.w3.org/csswg/css3-gcpm/ [2] http://dev.w3.org/csswg/css3-text-layout/ -- 村上 真雄 (MURAKAMI Shinyu) http://twitter.com/MurakamiShinyu Antenna House Formatter: http://www.antenna.co.jp/AHF/ http://www.antennahouse.com
Received on Saturday, 15 May 2010 14:53:57 UTC