- From: Kazuyuki Ashimura <ashimura@w3.org>
- Date: Thu, 09 Jul 2009 16:29:56 +0900
- To: W3C SVG IG Japan <public-svg-ig-jp@w3.org>
- CC: 小林 龍生 <tlk@kobysh.com>
皆様, W3C/慶應の芦村です. いつもお世話になっております. 7月3日に開催されたミーティングの議事録をお送りいたしますので, よろしくお願いいたします. 以上 よろしくお願いいたします. Kazuyuki --- 第5回 SVG IG Japan会議 日時: 2009年7月3日 15:00-17:00 場所: 機械振興会館 ------------------ 出席者 (敬称略) ------------------ Microsoft 五寳 SEC 湖海 インディゴ 松澤 JIPDEC 南 JIPDEC 高嶋 JIPDEC 須永 キヤノン 藤沢 KDDI 高木 W3C/慶應 一色 W3C/慶應 芦村 - 議事録 -------------------------------- 1. SVG Parametersドラフト公開 -------------------------------- * 6/6に最新版を公開: http://www.w3.org/TR/SVGParam * スクリプトを使わずに,宣言的に変数を実現 * HTMLにも適用可能 (プロパティ扱い) 記述例: --------- [HTML] [[ <object type="image/svg+xml" data="button.svg"> <param name="color" value="green /> <param name="label" value="Start" /> </object> ]] [SVG] [[ <rect x="10" y="10" width="80" height="20" fill="param(color) red" /> <text x="20" y="20" content-value="param(label) Untitled" /> ]] ※content-valueアトリビュート,およびその値としてのparamによる変数指定 --------------------------------------- 2. SVG JIS規格化の最新状況 - JIPDEC --------------------------------------- * 5/28にJIS規格化に関するヒアリングが開催された (METI, JSA, JIPDEC). * METIからいくつかのコメントがあった. コメント1: MAP ProfileとTiny 1.2を同時にJIS化 - JIS規格書から参照するのはJISが好ましいため コメント2: SVG Tiny 1.2のJIS化対象範囲を,Map Profileが参照する部分に限定 - 規格作成が迅速に行なえるため => SVG IG Japanで議論の上で回答 * JIPDECスケジュール案: - 2010年8月から事業開始 ... 要確認 議論: ------- 高木: リソースの問題はいかんともしがたいが,SVG Tiny 1.2は,一つの完成された 仕様書であるため,Map Profile関連部分に限定するのでなく,SVG Tiny 1.2全 体のJIS化が目標として妥当と考える. ただし,中間過程としては,いくつかに作業を分けて取り組むのがよいかもし れない. H23年には部分的に完成し,H24年には追補を含め全体がJIS化されるのがよいと 思う. 藤沢: 「Map Profileが参照している部分」の定義は難しい. Map ProfileはSVGの1モジュールとして捉えられるので,関連部分の切り分けは 難しい. 高嶋: 高木さんのおっしゃるように,優先度の高い部分から取り組むのはどうか. 藤沢: その点は賛成できるが,「Map Profileが参照する部分」のみを取り出すのは難 しい. 高木: 利用頻度が少ない機能はあるが,「関連のない機能」というのは考えにくい. 優先度の高いものから取り組むことは妥当と思われるが,優先度が低いからと いって,Map Profileで利用されない,ということにはならない. 芦村: SVG IG Japanがお手伝いできる部分もあるのではないか. 藤沢: ただし,JISの形式に合わせる部分はSVG IG Japan側でお手伝いするのは難しい かもしれない. 高嶋: JIPDEC内で,JIS形式に翻訳する担当者のリソースが不足しているという問題が ある.内容のチェック等,レビューをIG Japanで手伝ってもらえると助かる. 高木: JIS文書作成に慣れている外部のライタに委託するという手もある.利用可能性 について確認してみる. ところで,JIPDECとしては,H23年中にJIS本体を出し,H24年は追補版で補完す る計画と理解しているがよいか. 高嶋: そう考えている.Map Profileを先行してH23年中にJIS化したい. 藤沢: 資料5ページのスケジュールでは,Map Profileが完了してから,Tiny本体に取 りかかることになっているが,並列で進めることができれば,作業に余裕がで き,対象範囲を限定する必要がなくなるのではないか. 高嶋: JIPDECでのマンパワーの不足により,作業を並列で進められない事情がある. IG Japanの協力があれば,Tiny本体の作業を前倒して,Map Profileと並行して 進められるかもしれない. 高木: Map Profile自体は小さな仕様でもあるし,こちらにも協力すれば,さらに作業 を早く完了できる可能性がある. 藤沢: IG Japanに期待される作業は,具体的にはどのようなものになるか. 現時点の理解では,翻訳業者がW3C文書をJIS向け日本語文書に翻訳した結果を, 再度技術的観点から確認する,ということか. 高嶋: JIS文書にする際の注意点は,主に文末の表現(shall/may等)であり,JIS化する 前の日本語化文書を確認してもらうのがよいと考えられる. 藤沢: 例えば,Tiny 1.2の翻訳結果が600ページ程度として,一人あたり100ページ程 度を分担することになるが,レビューの分担は可能か. 高嶋: レビュー作業期間は,2009年末から2010年3-4月程度と考えられる. 全体意見: ----------- レビューをIG Japanで担当することは妥当だと考えられる. 高木: 民間側からは早期のJIS化が望まれているようだが,SVG Map (Tiling & Layering) のJIS案をH21年度中に完成させることで,JIS化をH22年度に前倒し することも可能なのではないか. ただし,優先順位をつけたとしても,SVG本体のJIS案に関してはH21中に完成さ せることは困難と思われるため,SVG Tiny本体とMap Profileの同時JIS化はで きなくなるが. ACTION: -------- 高嶋 - METIと再確認し,結果を次回IG Japan会議で報告する. 高嶋: IG Japanの協力のもとに,Map Profileを早く完了できれば,JIS化委員会の開 催を早めてJIS原案を確定し,JISCに早く審議依頼することもできるかもしれな い. 五寳: 原案を外部の者が参照することは可能か. 高嶋: 一般公開はされていないが,JIS化委員は参照可能.また,今後,IG Japanの議 題にも挙がると考えられる. ----------------------------------------------- 3. FIT2009フォーラムでのW3Cイベント - 芦村 ----------------------------------------------- * 開催概要 http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/fit/fit2009/ - 2009年9月2-4日 - 東北工業大学 八木山キャンパス * マルチモーダルWebに関するパネルセッション http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/fit/fit2009/event_D-02.html 1. 講演 (芦村,荒木,藤沢,高木) 2. パネル討論 (芦村,荒木,桂田,藤沢,高木,五寳) ----------------------------- 4. SVG Open 2009の準備状況 ----------------------------- * 開催概要 - 2009年10月2-4日 - Googleキャンパス@Mountain View, USA * 進捗状況 - 基調講演: Sam Ruby (IBM), Brad Neuberg (Google) - 論文審査: 88件のエントリ, Lightning Talkで対応する部分もあり ------------------------------- 5. Google SVG Webプロジェクト ------------------------------- * 概要 - IEのSVG対応用JavaScriptツールキット - SVG Open 2009の基調講演で発表予定 - 基本描画機能, SMILアニメーション, SVGフォント, ビデオ, オーディオ, DOM APIスクリプティング - Flashの描画エンジン(60KB) * SVG Webプロジェクトサイト - http://code.google.com/p/svgweb/ - 想定される適用先: Wikipediaとwhitehouse.gove ---------------------- 6. IE8の状況 - 五寳 ---------------------- * IE8 では、ユーザーフィードバックなどからSVG 搭載のリクエストは受けて いたが、残念ながら当時の様々な要因によって、SVG機能はIE8には実装され なかった. * 次期IEでの実装を目指して,Betaリリースに先立つプランニング時点でのス ペックレビューができるように米国へ働きかけているので、実現できたら協 力をお願いしたい. * SVG WG/IGとの協調を取り,その枠組の中にIG Japanが含まれるのが望ましい. ------------------------------------------ 7. その他,SVGの実装状況に関する議論 ------------------------------------------ 藤沢: HTML5およびSVGの実装を想定? 藤沢: IE以外での状況は? 高木: 携帯業界ではWebkitの影響が高い. 芦村: MozillaのFennecはどうか? 須永: インタフェールはモバイル対応になってきているようだが,本格的なモバイル 向けブラウザではないようにも思う. 高木: 「IEで対応されていれば,他のブラウザには拘泥しない」というユーザも多い. Map ProfileがIEでサポートされていれば,政府機関,自治体等での利用に関す る障害は非常に少なくなるように思われる. ------------------------------------------------------- 8. SVG Map Profile ツールキットの問題 - 湖海, 高木 ------------------------------------------------------- * IE用のプラグイン(ActiveX)が,3月31日をもって動作しなくなってしまった. - 3年計画で取り組んでいた契約が切れてしまった. - 改めて,7月じゅうをメドに更新モジュールを配布していく予定. * H24のJIS公開を目指す活動にあたっても,SVG Viewer実装のために本ツール キットの公開継続は必要と考えられる. --------------------------------------------------- 9. IPAフォント開発ツールとSVG - 藤沢 for 小林 --------------------------------------------------- * SVGフォントワークショップが開催された. (6月26日) - 小林さんからの報告を待つ. * Webベースで,異体字や外字のグリフを独立したリソースとして参照・表示す るSVG外字ソリューションの構想もある. * コミュニティによるIPAフォント拡充活動を支援するための,フォント開発環 境を整備予定 * SVGグリフデータ記述仕様の検討: - グリフデータ記述仕様案 (現在の案): SVG仕様に非準拠... [[ <svg> <fontface font-family="IPAMincho"> <gliph glyph-name="GID13135"/> </fontface> <g> <path d="グリフのパス"/> </g> </svg> ]] - 改良案: SVG仕様に準拠 [GID13135.svg] [[ <svg> <defs><font> <font-face font-family="IPAMincho"/> <glyph unicode="GID13135" glyph-name="GID13135" id="グリフのパス"/> </font></defs> <text font-family="IPAMincho">GID13135</text> </svg> ]] [html] [[ <html> <body> <p>テキスト<embed src="GID13135.svg"/></p> </body> </html> ]] 高木: 複数のフォントを一つのグリフ定義SVGファイル内で定義し,フラグメントとし てアクセスすることも可能か? 藤沢: その方がエレガントだと思われるが,IPA側から,一フォント一SVGグリフファ イルで定義したいという要望がある. さらに,SVGフォントで指定した文字と,周囲の文字とのレイアウトの一貫性に 関する問題もある. 五寳: ページ全体の拡大/縮小機能と,文字フォントのみの拡大/縮小の機能は,どち らが有用か.両方とも有用か. 藤沢: 利用するPC環境(ディスプレイのサイズ)にも依存すると思われる. -------------------------- 10. 今後の活動について -------------------------- 10.1 SVG Tiling and Layeringの検討 ------------------------------------ 藤沢: W3C Draft形式にしたSVG Map Profileの英文仕様書に,SVG IG Japanで議論し た内容を反映させ,近日中にアップロードする. それにもとづき,今後レビューを行なう. 10.2 その他,今後の検討課題 -------------------------------- - SVG外字ソリューション - HTML5におけるSVG利用 10.3 HTMLとSVGの兼ね合いについて ------------------------------------- 芦村: SVGとHTML5の兼ね合いについては,W3C内で,担当のMike Smith (HTML5) およ びDoug Schepers (SVG) を含めて方針を確認した上で,次回ミーティングには Mikeを参加させることも検討したい. ---------------------- 11. W3Cイベント案内 ---------------------- 一色: W3C/慶應では,以下のイベントを企画しているので,ぜひご参加願いたい. 7/10-11: オープンソースカンファレンス関西 (http://www.ospn.jp/osc2009-kansai/) 7/24: W3Cフォーラム横浜 (http://www.w3.org/2009/07/w3c-forum-yokohama-20090724.pdf) 9/2-4: FIT2009 (http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/fit/fit2009/index.html) 特に,W3Cイベント (http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/fit/fit2009/event_D-02.html) ------------------------ 12. 次回ミーティング ------------------------ * 2009年10月16 (金) 15:00-17:00 * JIPDEC 4F 第3会議室 以上
Received on Thursday, 9 July 2009 07:30:26 UTC