Re: 文字クラスの国際化: Appendix B 文字間の空き量の表より

敏先生、ありがとうございます。

> 2021/03/22 14:30、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール:
>> 一点確認です。下の例ですが、間に和字間隔を挟まない場合は括弧の間が二分空き、
>> 挟めば全角空き、という結果で正しいですか?
>>>  「句読点」□「括弧」
> 
> そうです.
> 
> ただし,通常は,以下のように括弧が連続するか,読点で区切る.
>  「句読点」「括弧」 または 「句読点」、「括弧」
> 
> それで,以下のように和字間隔を挟む例は,あまり一般的ではないが,例はある.
>  「句読点」□「括弧」

了解です。中点と揃っているのは(特に意味はないかもしれませんが)スッキリしますね :)


>>> 次に句読点と和字間隔,括弧類と中点類の連続
> 
>> 句読点が終わり括弧類と異なるところは後ろに中点類や和字間隔が来る場合だけです
>> ので、もしここをどう決めても良いとしたら、終わり括弧類に揃えるのはどうでしょ
>> う?
> 
>> つまり句読点の後ろに何故か中点類や和字間隔があるようなデータがあったなら、句
>> 読点の後ろを二分つめる。こうすることで、句読点を終わり括弧類と同じクラスにす
>> ることができます。
>> 
>> これら三つ(cl-02, cl-06, cl-07)は厳格に行頭禁則(つまりどのようなゆるい基準
>> でも禁則)となる三つの文字クラスですので、行の折り返しに対しても同一クラスに
>> することができそうです。行の折り返しのプロパティは Unicode 中でも独立していま
>> すので、このクラス分けが一緒になる必要はないのですが、理解がしやすくなります
>> ね。
> 
> 句点を含めて,1つの文字クラスにすることは可能です.
> 
> その際に,
> 
>> 基本は同じにしておいて、句点を必ず全角にするスタイルにしたければ、その場合に
>> クラスを分ければ良いですね。
> 
> そうです,日本語組版として必須な事故,APLの報告書の“簡便な行組版ルール
> (案)”の発想で,基本的な事項だけ決めてしまうことができる.
> 
> その上で,拡張できることが可能にしておけばよい.例えば,空ける調整だけで
> よければ,3つの文字クラスは1つでよい.(空ける調整では,空けたくない箇所
> があるが,3つの文字クラスは1つで処理できる.)
> 
> これが,詰める調整をしたい場合は,句点だけを別クラス(下位の文字クラスと
> して考えてもい)にすればよい.

👍


>> ところで、私は “cl-04区切り約物”(疑問符,感嘆符)の後ろ、和字間隔だとちょ
>> っと余韻が長すぎるように感じられて、欧文空白を入れることも多いです。問いの答
>> えを待っていない感じです。現代がより忙しくなったということでしょうか。
>> 
>>  明日の午後ですね。雨が… # 句点
>> 
>>  明日の午後ですね?雨が… # 間隔なし。実はあまり違和感がない。念押し
>> 
>>  明日の午後ですね? 雨が… # 和文疑問符と欧文間隔。念押しもしくは即答を期待
>> 
>>  明日の午後ですね? 雨が… # 和文疑問符と和字間隔。答えをゆっくり待っている
> 
> 誰も同じこと考えるのですね!
> 
> 文中での疑問符と感嘆符ではなく,文末の疑問符と感嘆符ですが,活字組版時代
> も,木田さんと同じ感想というか,考えもありました.特に横組では,その印象
> があります.
> 
> おっしゃるように全角アキは,句読点と比べるとアキ過ぎかもしれません.ただ,
> 疑問符と感嘆符の字幅は,全角ですので,この後ろを二分アキにすると,ちょっ
> とバランスが悪く,一般的に全角アキで落ちついていたのです.
> 
> で,活字組版時代ですが,どんな配置方法があったかというと,疑問符と感嘆符
> に字幅が二分の狭い字形があり,これを用い,二分幅の疑問符と感嘆符の後ろを
> 二分アキにする方法です.この方法は,一部ですが採用されていました.
> 
> ですから,このことは,疑問符と感嘆符に欧文用を用い,その後ろに語間スペー
> スを入れても,似た形が実現できます.ただ,この方法は,疑問符と感嘆符にも
> よりますが,疑問符と感嘆符と,その前の和文との字間が詰まりすぎになる場合
> もあります.

同じように感じられる方々が活版時代からおられましたか! 心強いです。


> 疑問符と感嘆符に欧文用を用い
やってみました。

 明日の午後ですね?  雨が憂鬱? いいえ  # 欧文疑問符+欧文空白

 明日の午後ですね? 雨が憂鬱? いいえ	# 全角疑問符+欧文空白

欧文疑問符を使うとちょっと前の字に詰まった感じがありますが、複雑な漢字が隣り合ってもそうなりますので、許容範囲でしょうか。思ったより良い感じです。全角疑問符だとゆったり。

>> 確かに和文側から見るとそうなのですが、英文側から見ると、スペースが空いていな
>> い = 単語が区切れていない、ですので、英文側からの視点でスペースが必要なのでは
>> ないでしょうか? ただし、英文側から見ると、手で空白を入れるのもまた自然なこ
>> とですね。
> 
> 英文側からみて,単語を区切るスペースは必須だということですが,,それは人
> 間が読む際には,英文側から見ようが,単語は文字種で区切れるのではないです
> か? 機械的な読み方で必要なら,文字種で区別を付けることは簡単にできない
> のですか?

読める読めないならもちろん読めるんですが、英単語が別の文字にピッタリくっついているのは読みにくいですし、それに違和感があります。

この鉛筆はThis is a penあれこれBoys be ambitiousと言った
この植物はchrysanthemumという学名を持っています

ただし、この例はOKに感じます(この例です)。もはや日本語と言えるような単独の単語、でしょうかね。それとも短いからでしょうかね。

>>> 一つの考え方として,ある限られた欧文,それと漢字と仮名だけの字間を空ける
>>> 処理ができるようにして,あとは“知らん”(つまりベタ組)といってもよいか
>>> もしれない.
>> 
>> 確かに、記号ではない発音できる文字+もしあれば少数の追加文字、についてはアキ
>> を定義して、そうでない場合には放っておく方が、少なくとも理解・管理がしやすい
>> ように思います。
>> 
>> アキを開ける対象として、漢字(Ideograph)と仮名は当然として、他に必要な文字は
>> あるでしょうかね。韃靼文字など、中国の漢字の派生的な文字である and/or 全角で
>> ある and/or 単語間に空白がない文字、これは仮名もそうですね、は入れるのが適当
>> に思えます。きちんとリストできるか見てみます。
>> 
>> 現在 cl-19 に入っている全ての約物、記号は cl-19 から除外して良いでしょうか?
> 
> 基本的に除外してよいのではないかと,私は思っています.というのも,記号類
> とラテン文字の字間は,あまり考えていないというか,あまり問題とされていな
> かったのではないかな.
> 
> 前に話題になった,①②などとラテン文字が並ぶ場合,とくに箇条書きの番号の
> 場合など,次に配置するのが和字ではベタ,英字では四分アキとなることは,実
> 務ではでてくるケースで,いつも悩んでいました.で,私は手作業でベタにして
> いました.*なども後ろにラテン文字がきて,そこが四分アキになるのも,あま
> り奇麗ではない.
> 
> 和欧文のアキは,いってみれば通常の文章の途中の問題であり,多くな仮名と漢
> 字との連続の問題です.記号類は,ある意味で特別な場合であり,そうして特別
> の場合は,個別箇所で工夫が必要な箇所ですから.
> 
> そして,マイナス四分スペースは文字コードとしてないが,空けるための四分ス
> ペースなど空ける文字コードはあります.空けたい場合は,これで処理できます.
> (逆に空いているものを詰める場合は,スペースはないので,前後の文字をspan
> タグで括って,何らかの指示をしないといけないので,けっこう面倒です.)

確かに足すのと引くのでは難しさが違いますね。引く方はフォントにやってもらわないとグリフの黒い部分に侵食する可能性がありますからね。この非対称は心に留めておく必要があるかもしれません。

木田

Received on Monday, 22 March 2021 08:36:37 UTC