- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Sat, 09 Aug 2025 14:56:19 +0900
- To: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
みなさま 圏点の組版処理の原案を考えてみましたので,ご検討ください.8月20日に議論したいと思います.なお,GitHubにも掲載しておきました. なお,圏点は,ルビと同じ行間に配意するものなので,ルビの項の末尾に入れるのがよいと考えた. 5 ルビと圏点の組版処理 別稿 5.5 圏点の組版処理 圏点は,文字のそばにつけ,注意をうながしたり,その部分を強調するために使用する.かつては,強調する内容により複数の圏点を使用していた例もあったが,最近は1種類とする例が多い.次のように処理する. -圏点の文字サイズは,圏点を付ける親文字の文字サイズの1/2を原則とする. -縦組の場合は親文字の右側,横組の場合は親文字の上側とする. -字詰め方向については,親文字と圏点の中心をそろえる.行送り方向については,親文字と圏点のボディを接して配置する. -圏点に使用する記号は,指定によるが,縦組ではゴマ(SESAME DOT)またはビュレット(BULLET)が使用されており,横組ではビュレット(BULLET)が使用されている. -慣行として,圏点は,あくまで圏点は文字につけるものであるとして,句読点,括弧類などには付けない方法がある. 5.6 ルビ・圏点等が重なった場合の処理 ルビや圏点な重なる,あるいは幅のある下線・傍線がつく場合がある.ケースによっては,行間を変更する必要が出る場合もあり,望ましいものではない.以下のような方法が考えられる. -強調する方法はいろいろあるので,圏点や下線・傍線とは別の方法にする.たとえば,語句の強調であれが該当の語句を山っこ(〈〉)などでくくる.ある程度の長さのある文字列が該当する場合は,ゴシック体などフォントを変える又は太字を使用する. -ルビの代わりに親文字の直後にルビに該当する文字を括弧内に示す. -こうした代替方法がとれない場合は,ルビや圏点又は下線・傍線のいずれかの位置が重ならないように,いずれかを縦組では右方向に,横組では上方向に移動させて,それぞれが重ならないように配置する.ルビと圏点の場合は,圏点を移動させ,下線・傍線と圏点又はルビの場合は,圏点又はルビを移動させるとよい.ルビ,圏点と下線・傍線の場合は,最初が下線・傍線,次がルビ,最後に圏点とするとよい. 5.7 ルビ・圏点等が重なった場合の行間の処理 ルビ・圏点等が重なった場合,隣接する行に重なることは望ましくない.行間を広げる必要がある.次のように処理するとよい. -隣接する行の文字,ルビや圏点が重なならないように該当する行間だけを空ける. > 該当する行間だけ空ける例 -ルビ・圏点等がつく行の行ドリを2行ドリ又は3行ドリにする. > 該当する行2行ドリにした例 なお,行ドリとは,その段落で設定されている文字サイズおよび行間で,複数の行を行送り方向の領域とする方法である.文字サイズを10ポイント,行間を8 イントとすると,以下のようになる.いずれも,行ドリをする行が段落の途中にある場合である. -2行ドリ 8+10+8+10+8=44ポイント この場合,隣接する行との行間はそれぞれ17ポイントとなる.領域の先頭または末尾に行ドリをする行が配置される場合,先頭または末尾の行間の8ポイントがなくなることに注意が必要である. > これ図解をする. 行ドリの方法は,行間を変更した行に隣接する行が,段落で指定した所定の位置に戻るので,段組など,行位置に乱れが出ないようにする場合に採用できる方法である.
Received on Saturday, 9 August 2025 06:00:31 UTC