- From: 木田泰夫 <kida@mac.com>
- Date: Wed, 1 May 2024 13:43:56 +0900
- To: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Cc: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
敏先生ありがとうございます! いただいたものをベースに下のような対象読者部分のドラフトを作りました。ざっくり、1-3が一番目、4-7が二番目、8および日本語を書くあらゆる人が三番目、です。 みなさまいかがでしょう? —— 一番めの対象読者は、テキストに関わるソフトウェアの設計・実装者である。ソフトウェア開発はグローバル化しているので、日本語の知識のないエンジニアでも理解できるよう、必要な基礎からカバーし、記述にもできるだけ日本語の知識に対する前提を含まないように努力した。ただし、設計・実装は数々の判断や試行錯誤の連続であり、依然としてそこに深く日本語を理解しているエンジニアの存在が必要であろう。 二番めの読者は、日本語テキストを使ったデザインを作る人である。ウェブやデザイン用ソフトウェアは組版に対して大きな柔軟性を提供するので、目的に沿ったデザインを実現するには日本語組版に対する広範な知識が必要となる。 三番めの読者は、日本語テキストを書く人である。ここには日常的に日本語を書く人に加え、ソフトウェアのローカリゼーションや、国際的な企業でブローシュアなどの印刷物の作成を担う人を含む。デジタルテキストは多くの場合プロによる校正を経ずに直接組版されるので、書き手自身が文字やフォントの正確な使い方を知っている必要がある。よって本文書では組版の観点から見たテキストの書き方をカバーしている。 —— 木田 > 2024/05/01 13:02、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール: > > 木田泰夫 様 > みなさま > > 小林 敏 です. > > 木田泰夫 さんwrote > >> オリジナルのJLReqの対象読者って誰ですか? 日本語組版の開発者はもちろんとして、その他に、一般的に日本語組版を知りたい人々も含まれますかね? 具体的にはどんな仕事をしている人でしょう。 > > Nat McCully さんwrote > >>> JIS X 4051 よりも全然わかりやすいからその規格を知りたい人。組版エンジンの開発やテストをする人。 > > JLReqの場合 > > 1 日本語組版に関連するルールを議論している人 > 2 日本語組版エンジンの開発者 > 3 日本語の書籍の製作を担当する編集者又はデザイナー > *括弧の配置法,その他の組版の方針を決める際の参考にする. > 4 日本語の書籍の組版を実際に行う担当者(DTPオペレーター) > *印刷所の営業担当者も原稿の受け渡し等で,組版の方針を確認するということで,参照されてもよい. > 5 日本語の書籍の校正を担当する人 > *校正では,文字だけでなく,文字の配置方法も点検の対象となるので,そこでは,文字配置のルールを確認する必要がある.その際に参照する. > 6 日本語の書籍の編集者,デザイナー,校正者を目指す人 > *熟語に付けるルビの配置ルールは,どう考えたらよいかわからなかったが,JLReqの附属書の“F 熟語ルビの配置方法”を読んだら,わかった,という人がいた. > > 文字フォントの開発者は,JLReqでは対象としていない. > 書籍の原稿の執筆者は,JLReqでは対象としていないが,執筆者の中には組版に関心を持つ人もいるかもしれない. > > jlreq-dではどうなるか > > 1 日本語組版に関連するルールを議論している人 > 2 日本語組版エンジンの開発者 > 3 日本語フォントの開発者 > *デジタルテキストでは,組版を考慮してフォントの開発を行う必要ある. > 4 日本語のWeb等のデザインの担当者 > 5 日本語のWeb等のデータの作成担当者 > 6 日本語のWeb等の校正の担当者 > 7 4–6を目指す人 > 8 日本語のWeb等の原稿執筆者及び原稿編集者 > *4–6は,番号は大きくなるに従い,比重は小さくなる. > *jlreq-dでは組版を考慮したテキストファイルの作成の問題点も記述するので,執筆者に参照してもらえると,うれしいな,とも思う. >
Received on Wednesday, 1 May 2024 04:44:13 UTC