24日ミーティング_和欧文間の処理のメモ

木田泰夫 様
みなさま

 小林 敏 です.

24日,ひさびさのミーティング,議論もすすみ,夜のお酒も結構で,楽しい1日でした.下農さん,会議後の報告ありがとうございます.

ところで,宿題の24日の和欧文間の議論のメモです.修正事項がありましたら,ご指摘ください.

1 和欧文間のアキを確保する理由について記述した方がよい.
 *それは和文と欧文の文字デザインの違いから,和文と欧文が並んだ場合,詰まった印象を与えるからである.

2 和欧文間のアキの大きさは,フォント等にもより変わってくる.したがって,そのアキの大きさは,ベタを含めて指定できることが望ましい,という意見でほぼ一致した.
 *四分アキというアキは,活字組版の技術的制約,アラビア数の字幅等によるもので,デジタルテキストでは,状況が変わってきており,必ずしも四分アキにする必要はないという指摘があった.

3 和欧文間については,文字の組合せによっては,原則として指定したアキではなくベタ,あるいは逆にベタではなくアキを確保したいという例外が出る場合がある.したがって,こうした例外の処理において個別箇所にスペースを入れという方法以外に,書式として設定できることが望ましい,ということについて賛成意見が多かった.
 例外となる例1:のTシャツを “の”と“T”の字間は四分アキ,“T”と“シ”の字間は四分アキとなるところをベタにする.他に“to不定詞”(“o”と“不”の字間をベタにする方法もある)
 例外となる例2:であるC++を “る”と“C”の字間は四分アキ,“+”と“を”の字間はベタであるところを四分アキにする.他に,例えばHe goes to school.などの動詞は現在形であるが(“.”と“な”はベタとなるところを四分アキにする)
 処理案の例1:一部の文字について,そのドキュメント内またはあるテキストの範囲内で文字クラスを変更できる仕組み
 処理案の例2:ある文字の組合せについて,そのドキュメント内またはあるテキストの範囲内で,そのアキを変更できる仕組み

4 和欧文間のアキを四分とした場合,八分から二分の範囲で,優先的に行の調整処理に使用する方法があるが,これは,望ましくないという,意見があった.

5 ただし,行の調整処理で,均等に漢字や仮名の字間を空ける処理を行う場合,和文と欧文の字間を,他の漢字や仮名の字間調整とそろえて調整に使用することはできる,ということでは意見は一致した(和文と欧文のアキを四分アキ等のアキを指定した場合でも,この字間をベタとした場合でも同様である).

6 和欧文間のアキを欧文語間スペース,その他の固定アキのスペースで指示すればよい,という意見もあった.しかし,この処理案には,多くの,また強い反対意見があった.なお,欧文語間スペース以外の固定アキのスペースは入力が面倒であるという指摘もあった.
 *欧文語間スペースを使用した場合,和欧文間のアキは,和文と語間スペースとの字間となり,このアキは語間スペースの字幅となる(この語間スペースは行の調整処理に優先的に使用される)ので,書式で和欧文間のアキを指示しても,そのアキは実現できなくなる.

これと関連し,欧文語間スペースは,行末で吸収されるが,固定アキのスペースは吸収される処理ができないが,吸収できる処理が可能になることが望ましい,という指摘があった.
 *和文間隔(全角スぺース)は,例えば,行長が20字詰の場合,和文間隔が20字目にきた場合は,そのまま配置(アキを確保)し,21字目にきた場合は,次の行頭に配置するのではなく,吸収(削除)する処理が実際には行われており,欧文語間スペーストとはやや異なった処理が行われている.(欧文語間スペースは20字目の場合も21字目の場合も吸収される.)

Received on Saturday, 25 November 2023 05:02:14 UTC