Re: 全角の歴史

田嶋です。

「嵯峨本 木活字」で検索すると調査報告書が出てきました。

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/http://www.jinbun-db.com/journal/pdf/vol_11_55-62.pdf


「一字および二字、三字等の連綿体の木活字を組み合わせて刷られている」とのこと。

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 田嶋 淳
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> 2023/10/04 15:37、Masaya Kobatake <kobatake@dynacw.co.jp>のメール:
> 
> 横から一言。
> 
> 嵯峨本の木活字も全角ベースだったと思います。
> 二文字、三文字を繋げた連綿の木活字も全角の二倍、あるいは三倍どりの大きさだった記憶があります。刷り版面の文字に沿って罫線を引いた図版で説明しているものがあったはずですが、今出先で元資料にあたることができません。
> 
> 山本太郎さん、小林敏さん、ご記憶ございませんか?
> 
> --
> 小畠正彌
> 
> On 2023/10/04 9:11, 木田泰夫 wrote:
>> 山本さん & all、
>> 「1.4.1 欧文組版から見た日本語組版の特徴」の下の部分に対し、山本さんがコ メントをくださっています。面白い話題なのでここで質問を。
>> 元のテキスト:
>>> これは金属活字より続く印刷の特徴(例)であるが、固定幅で字を書く伝統は 遠く古代中国や日本の手書きの時代からフォーマルな文書に見られ(例)、 脈々と続いてきた伝統でもある。
>> 山本さんのコメント:
>>> 山本:「これは金属活字より続く印刷の特徴(例)であるが」とありますが、 むしろ「これは鋳造金属活字を用いた西洋式の活版印刷術から継承されてきた 文字設計の特徴」が正しいと思います。なぜなら、印刷技術は金属活字に先行 して開発され、中国や韓国での金属活字の発明はグーテンベルクの発明に先行 するからです。
>> ここですが、「古活字版」を検索してみると、確かに嵯峨本のようなプロポー ショナルなものもありますが、明らかに等幅のものもありますので、西洋式の活 版印刷術が等幅の始まり、とは言えないのではないでしょうか?
>> e.g.
>> https://www.morisawa.co.jp/culture/japanese-typesetting/04/ <https://www.morisawa.co.jp/culture/japanese-typesetting/04/>
>> img_japanese-typesetting_21.jpg
>> また、
>>> 山本: 「固定幅で字を書く伝統は遠く古代中国や日本の手書きの時代から フォーマルな文書に見られ」とありますが、手書きの書の場合には文字字体の 幅は等しくはなりません(これは格子状のグリッドのガイドライン[専門的に は方格鳥絲欄と呼ぶそうですが]を用いていない手書きの書において明らかで す)。方形の欄を用いたのは、字幅が揃わない文字を、一行あたりの文字数を 揃え、一定の間隔で、整然と配置することが目的であったと考えられるのでは ないでしょうか。そうであれば、ここは、 「方形の枠をガイドとして文字を 書く伝統は遠く古代中国や日本の手書きの時代からフォーマルな文書にも見ら れ」とするのが良いのではないでしょうか。
>> ですが、以前「台頭」の話題で田嶋さんが送っていただいたリンクの例など、 「科挙の答案」を画像検索してみると、枠なしで等幅進行です。下の例でも、特 に幅の大きい/小さい字が出てくるとそこで少々乱れますが、原則は等幅進行と いえましょう。
>> 科挙 模範解答 1.jpeg
>> 元記事へのリンク
>> https://github.com/w3c/jlreq-d/wiki/1.4-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%81%AE%E7%B5%84%E3%81%BF%E6%96%B9%E5%85%A5%E9%96%80 <https://github.com/w3c/jlreq-d/wiki/1.4-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%81%AE%E7%B5%84%E3%81%BF%E6%96%B9%E5%85%A5%E9%96%80>
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Received on Wednesday, 4 October 2023 06:50:37 UTC