Re: 次回ミーティングは次の火曜日29日の10時から

木田さま、Nat、敏さま、
小林龍生です。

Natが以前から、ことあるごとに言っていることが、ちょっと分かったような気がしたので。。。
どうも、日本語の組版における基本版面の設計手順と類似した手順が、リフロー可能なデジタル組版でも必要なのではないか、という話。まあ、Natの話がややこしくなるのは、そこに日本語の視覚的文章表現の伝統の中での美意識の問題が絡んでくるからね。
以下は、J従来のJLreqとの比較を前提として、Lreq-dのどこかに入れたらいいのではないか、というメモ。

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《日本的な》行長と行間の決め方
従来のJLreqでは、2.2日本語文書の基本となる組体裁、2.4基本版面の設計 2.4.1基本版面の設計手順に相当。
スクロールモデルにおいても、従来の基本版面設計と同様の手順が必要となる。
従来のJLreqにおける仕上りサイズは、(ユーザー側で設定された)窓のサイズに相当する。また、基本版面は、コンテンツをダイナミックに流し込む実際の領域の大きさに相当する。
仕上がりサイズと基本版面のサイズについては、(ワードやインデザインなどの)欧文組版システムにも、同様な概念が存在する。一般的には(特に行長方向、欧文組版では横方向)のサイズは、仕上がりサイズ(紙の大きさ)に対して、適当なマージンを与えて設定することが多い(本当?>Nat)
それに対して、和文組版では、基本版面の設計が先行し、まず、一行の行長を本文のフォントサイズの倍数(10ポイント42字など)と設定し、基本版面の幅は、1ページ文の行数(n行)を元に、本文フォントのサイズ(p)と行間の大きさ(s)を元に、
p×n+s×(n-1)として決定する。
この場合も、マージンは、仕上がりサイズと基本版面サイズの差分から決定される。
Natが繰り返し主張していることは、スクロールモデルにおいても、上下左右のマージン主導による基本版面サイズの設定ではなく、基本版面サイズをフォントサイズと行間スペースの《整数倍》に設定し、その後に、上下左右のマージンサイズを動的に決定するべきである、ということではないか。
その際、マージンのサイズが読みやすさに強く影響することは疑いをえないところではあるが、これは、コンテンツの提供側(著者、編集者、デザイナー)においても、受容側(閲覧機器、閲覧アプリケーション、読者)においても、それぞれの美意識や背後の環境(ベゼルの色など)によっても、多様に変化するので、《ベストプラクティス》として、どのような手順、値を提案するかは、思案のしどころとなる。

2023年8月24日(木) 13:30 木田泰夫 <kida@mac.com>:

> JLreq TF の皆さま、
>
> 次回のミーティングが来週に迫ってきました。火曜日29日の10時からです。
>
> 現時点での議題は:
>
> ・Open Font Format のミーティングからのアップデート(木田)
> ・WCAG 2.2 からのアップデート(下農)
> ・jlreq-d 八章「デジタルテキストと印刷の違い」を私が文章にしたものをレビュー(木田:奮闘中)
>
> です。小さいトピック、大きな問題など、議題提案歓迎します。
>
> 木田
>
>

Received on Monday, 28 August 2023 02:09:01 UTC