- From: <tajima@sanyosha.co.jp>
- Date: Mon, 8 May 2023 09:19:30 +0900
- To: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Cc: MURATA Makoto <eb2m-mrt@asahi-net.or.jp>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
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村田さま 小林敏さま これは単に私の肌感覚なのですが、出版社が書字方向の変換を嫌がるとすればそれは「縦横両方の版面の組みを確認する」ことの手間と責任の所在を問題視しているのであって、一旦どちらかの組み方向に合わせて作ったものを「ビューア側の機能で書字方向を変えられる」ことは特に問題ないとするのじゃないかなと思います。実際に複数のビューアで既に書字方向切り替え機能が実装されていることを見てもそうなのじゃないかなと。ビューア側の機能で書字方向を変えたことによってレイアウトに乱れが生じたとしても、それはビューア側の責任になりますから。 *************************************** (株)三陽社 メディア開発室 http://www.sanyosha.co.jp/ 田嶋 淳 tajima@sanyosha.co.jp ※ブログ運営中です。 ご意見をいただければ幸いです。 http://densyodamasii.com/ *************************************** > 2023/05/07 9:08、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール: > > 村田 様 > > 小林 敏 です. > > コメント,ありがとうございます. > > MURATA Makoto さんwrote > >> EPUBリーダやブラウザで書き換えオプションを提供すればそれでいいでしょう。 > > 私も,そう思うのですが, > > ただ,1点だけ,縦・横変換を考えた場合,以下の2つがあります. > a 縦 → 横 > b 横 → 縦 > > この場合,現在ある書籍のテキストの表記や約物の使用等の現状から考えると,問題が多くでるのは,bであり,aは比較的に問題は少ないと思っています. > >> 敏先生、 >> > MURATA Makoto さんwrote > >>> >>> すこし,理解できない点があるのですが, >>> >>> 縦・横変換を可能にするためには,出版社は,テキストの対応以外に何か対応が必 >>> 要なんですか. >>> >> >> EPUBにおいてはテキストよりも難しいことがあります。 >> それはCSSスタイルシートです。 >> >> EPUB 3が出来た当時のCSSでは、縦書き・横書きの >> 両方に使えるようなスタイルシートを書くことはまったく >> 不可能でした。たとえば、横書きを想定して左右の >> マージンを指定すれば、それが縦書きのときも左右 >> マージンになってしまいます。上下マージンになったりは >> しません。いまのCSSは、改善されているようですが、 >> どこまで達成しているのは、私は知りません。 >> >> また、縦書きでも横書きでもテーブルは横なんていう >> のもあるので、一つのスタイルシートを読み替える >> だけでは無理なのではという気もします。誰かが >> 徹底的に試してくれると有難いと思います。 >> >> 確実に可能なのは、縦用のスタイルシートと横用の >> スタイルシートを用意して、切り替えることです。 >> そのためにIDPFではalternate style tags <https://www.w3.org/Submission/altss- <https://www.w3.org/Submission/altss-> >> tags/> >> という >> 仕様を作りました。少なくともhontoはこれを >> サポートしています。 >> >> >> >> >>> >>> ブラウザやリーダーで表示を変える機能があれば,それで対応できないのですか. >>> >>> >>> それとも,完璧に縦・横変換でテキストがある程度対応できないといけないので, >>> それを行うのが大変なんで縦・横変換出来ないがということですか.あるいは著者 >>> がいやがるとでもいうのでしょうか. >>> >>> そうであっても,ブラウザやリーダーで表示を変える機能で,縦・横変換をやって >>> しまうということはできないのですか. >>> >>> >>> 基本的に,“縦書きを想定して書かれた文書を横書き表示して、上手くいかないと >>> ころが多少あってもまったく構わないと私は思います。”と村田さんがおっしゃる >>> ように(その逆であっても),読者の立場では,縦・横変換は,やってよいことで >>> しょう.どうしても,あるレイアウトで読んでほしいのであれば,PDFにすればいい >>> ことでしょう. >>> >>> >>> 実際,私は毎週,新聞の記事のデータベースを読んでいますが,単純に新聞のテキ >>> ストを横組表示したもので,圏点やルビ,ラテン文字,その他で問題箇所もありま >>> すが,読むという点では可能です. >>> >>> >>> そもそも,ラテン文字は縦組では横に回転させて表示する例が多いのですが,それ >>> でも問題なく読めます.ただ,バランスが悪い,形がよくないなあ,ちょっと誤解 >>> しかねない点はありますが,人間は,それなりに対応して読む努力をするものです. >>> ただ,改良できるのであれば,それはそれで対応してほしいと思いますが, >>> >>> >>> そして,仕組みとして,表示の変更は,出版社(元データ)で決めることですか, >>> それともブラウザやリーダーで決めることですか,あるいは,読者が決めるという >>> ことが可能にならないのでしょうか. >>> >>> >> >> 出版の時点でのテキスト対応はしないほうが >> いいと私は思っています。EPUBリーダや >> ブラウザで書き換えオプションを提供すれば >> それでいいでしょう。やりたくない人が >> いるだけです。 >> >> 村田 真 >> >> >> >>> MURATA Makoto さんwrote >>> >>>> 縦書きを想定して書かれた文書を横書き表示して、上手くいかないところが多少 >>>> あってもまったく構わないと私は思います。困ったら、いったん縦書き表示に戻し >>>> て >>>> 読めばいいだけのことです。そして、簡単な書き換えは表示プログラムが自動的に >>>> やれ >>>> ばいいと思います。 >>> >>> >> >> -- >> Regards, >> Makoto > > ―――――――――――――――――― > 小林 敏(toshi) 2023年05月07日 > e-mail: binn@k.email.ne.jp <mailto:binn@k.email.ne.jp> > ――――――――――――――――――
Received on Monday, 8 May 2023 00:19:43 UTC