JLReq-d 内容案 第一章

みなさま、

長らく手をつけられなかった JLReq-d のTOC、内容配列案に取り掛かっています。最初の章のアップデートがほぼ済んでいますので、今日は全体の構成、および第一章の方針などレビューしたく。

特に
・最初に利用者向けの内容を持ってくる、という構成について
・カバーする内容に不足、過剰はない?


木田
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全体の構成
日本語組版の基本(利用者向け & 実装者への基本)
詳細(実装者向け)
本文の組み方
見出し、大きなサイズの文字
注の類
ページの構成(ここまではページを前提としない)
書籍の設計
規格の不足な点(これはすぐに状況が変わるので appendix か別冊?)
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1. 第一章:日本語組版の基本
利用者向け。実装者のための基礎ともなる。日本語を知らない人に基礎から、小学生にもわかるように書く。俯瞰を示し機能へのガイドにもなる。教科書的になるよりも現実を踏まえて理想を語る。

前提
  - できるだけ少なく。Unicode、他には?

日本語の文字
  - 漢字(用途による文字数)、ひらがな、カタカナ、英字、数字、約物
  - 絵文字、濁音付き仮名、変体仮名についても一言触れる 
  - デジタルに独特な文字達についてもここで触れる:全角英字、半角カタカナ、約物の半角全角
    - 約物の問題と、互換エリアの文字では問題の性質が違う

日本語の書体
  - 明朝、ゴシック、丸ゴシック、楷書、現代手書き風、連綿、中国からの古典的な書体(宋体、隷書など)

日本語の文字の並べ方
  - 日本語本来の並べ方をまず説明し、次のコンピューターでの方法と対比する
  - 全角、連綿やプロポーショナル、行揃え、行の折り返しの方法(文節単位も)、縦書き横書き、
  - 行方向、行頭行末揃え、ラグ組、禁則、文節などでの行の折り返し。アクセシビリティの考慮。リフローの考慮
  - 行送り方向
  - 段落最初の行頭の字下げ vs 欧文風パラグラフ
  - ルビについてもここで触れる
  - フォントが持つべきメトリックについて簡潔に説明する? テクニカルにならず一般的な記述で

国際化環境における(ベースラインと英語フォントの環境での)日本語の文字の並べ方
  - ベースラインとの位置関係(日本語書体は、だいたい、そのまま合うように設計されている)
  - サイズの調整
  - 日本語書体に従属する英字と、本来の英字との違いに触れる。その他の言語の文字と日本語を合わせる場合の問題点も。ベースラインの下へのはみ出しの問題など。行送り一定が保てない。
  - 例えば括弧は、英文の括弧は英字を囲むように、和文の括弧は全角和文を囲むように作られていて、ベースラインの調整とは関係なく、上下範囲が異なる、というようなこと
  - ウェイトの調整
  - 書体の合わせ方
  - テクニカルが入るが css のプロパティの問題に触れる? 英語の続け文字と楷書は文化背景、書くのに使われた道具、スタイルが全く異なる
  - 中国、韓国の漢字との違い(間違えるとプロフェッショナルな結果にならないことを説明。この例がとても多い)
  - ベースラインシステむで日本語を扱う問題点(Nat)
  - 日本語フォントに中途半端に含まれるギリシャ文字や数学記号などについて言及
  - 読みやすさ、アクセシビリティ

縦書きにまつわる諸問題
  - 文字の向き
  - テキストの互換性
  - 縦書きの苦手なディスレクシアに対する言及
  - 横書き縦書き変換のできるテキストを作るための考慮

日本語組版機能(もうちょっと簡単な言葉はない? 組版指示の必要な機能たち)
  - 機能的観点で整理
  - 例えば:注のための機能は、単純な括弧、割注、脚注後注の類、行間注、など
  - ルビは注に似るが、もっと粒度が細かく単語に内在する並列構造を示す。日本語の表記と音との並列構造がその必要性のもとであることを触れる
  - 見出し、タイトルの組版
  - 注 = 本文と並列な構造
  - 日本において、空きが、コンテントに劣らず重要であること、はどこで説明?(Nat)
  - ページレイアウトの問題、印刷では固定、デジタルでは可変
  - デジタルでの冊子の意味、問題意識を提示(盛り込みすぎ?)

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Received on Tuesday, 11 April 2023 00:26:36 UTC