WebFonts IFT RangeRequest FPWD

 shimonoです

# 昨日のFPWD(First Published Working Draft)公開でメール投げようと思ってたのですがちとば
たばたで間に合いませんでした、、、


 2020年頃にProgressive Font Enrichmentの評価レポートが公表され、
https://www.w3.org/TR/PFE-evaluation/

昨年コードポイントごとに(リガチャなどの関連グリフを全部丸っとまとめて)部分ダウンロード
するウェブフォントの仕様(Incremental Font Transfer)が公開されました
https://www.w3.org/TR/2021/WD-IFT-20210907/

が、それに続いて、CJKでの利用をメインに念頭に置いたグリフごとにリクエストするRange Request
版の仕様のFPWDが公開になりました。
https://www.w3.org/TR/2022/WD-RangeRequest-20220125/


 概要としては、専用に最適化されたフォントファイルを、初回リクエストでは先頭の共通部分を
送信、そのあとはHTTP Range-Requestを利用して必要な部分のみダウンロードしていってレンダリ
ングに必要とされるグリフセットを取得する、というものになっています。
 国際化的には特に問題はないようには見えるのですが、日本語環境で実際にウェブフォントとし
て利用する際に何か抜けている点があればご意見をいただければと思っております。
 4.4節に最適化されたフォントはCFF/CFF2/glyfのテーブルのうちの一つだけを持ち一番最後に配
置する、とあり、4.5節にはcompound glyphは利用しない、4.6節によく利用されるグリフをできる
だけまとめて配置(RangeRequestのレンジの最適化)し、それにはコーパスを利用したりするのが
いい、という記載になっています。
 また、ブラウザの動作として、初回のダウンロードは無条件に先頭からある程度の決まったバイ
ト数をダウンロードしてくる(ブラウザがもつバイト数分)という設定です。

 おそらく、日本語フォントはグリフ部分を除いて他のテーブル分だけでもそれなりのデータ量と
なるかと思います(グリフ数が多いので)し、文章中である程度普遍的によく利用される約物や平
仮名・カタカナを考えると、初回ダウンロードにはそこらへんも含んでおいた方がいいのか、など
など、いろいろご意見もあろうかと思いますので、何かありましたらぜひ、です。

Received on Wednesday, 26 January 2022 13:27:16 UTC