- From: 木田泰夫 <kida@mac.com>
- Date: Sun, 23 May 2021 11:32:06 +0900
- To: 田嶋淳 <junetaj@gmail.com>
- Cc: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
- Message-Id: <B6E72E99-E998-427E-8688-BF2918045C81@mac.com>
> 一行文字数が少ない場合にこれを許容しないときれいな組版が困難になるという役割はあるかと思っています。 これなんですよね。美しい組版と、誰にでも読みやすい組版、本来は両方達成できれば良いのですが、当然ながら食い違う場合もあって、そのバランスをどこに取るかということでしょうかね。英語でも単語を途中でちょん切ってハイフンを入れて行を折り返すことがありますが、あれは誰にとっても読みにくい。けれど justification の美しさを達成するには仕方がない。それと似たケースですね。 字間を広げるのが標準的なやり方ですが、ラグ組とまでは行かなくても、その一歩手前、その行だけは後ろに全角空いても構わない、としたらどんな組版になりますかね。行末に句読点が来るとどうせ二分引っ込むんですから、拗音で時々全角引っ込んでも程度問題、ってことはないかな。私はあの行末約物による不揃いは気になるのですが、気になりついでということで。全角のリズムが周りの行と同じであることと、行末が揃っていることと、どちらが重要なんでしょうね。 木田 > 2021/05/21 11:46、田嶋淳 <junetaj@gmail.com>のメール: > > みなさま > > いわゆる「弱い禁則」は、伝統ルールの保持という意味以外にも一行文字数が少ない場合にこれを許容しないときれいな組版が困難になるという役割はあるかと思っています。代表例は新聞の組版かと思いますが、WebでもSNSなどではウィンドウレイアウトの都合で一行文字数を多くできないケースは多く見られるので、今でも実際的なニーズはあるのではないかなと。「だったらラグ組みでいいだろう」というのはわからなくもないですが(でも新聞はなあ・・・)。 > >> 2021/05/21 10:21、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp <mailto:binn@k.email.ne.jp>>のメール: >> >> 木田泰夫 様 >> みなさま >> >> 小林 敏 です. >> >> 木田泰夫 さんwrote >> >>> その前に、現行の行の折り返しで拗音促音で折り返せる、つまり一つの音を構成する >>> 文字群の途中で折り返すことができる流儀があるのはいかがなものかと常日頃思って >>> いるのですが、これはディスレクシアな方々、もしくはボーダーラインな方々にはど >>> うなんでしょう? >>> >>> 木田 >> >> 活字組版では,めんどうだからです.行頭禁則の回避は,けっこう手間のかかる >> 作業なんです. >> >> 拗促音の許容も,最初は平仮名は,まあ許せるかな,と考えて許容し,片仮名は >> 語としてもまとまりが強いから,まあ禁止かな,といったこともいわれていた. >> >> しかし,なんで平仮名と片仮名で違うの,ということで,片仮名も許容されてい >> き,だんだん,それほど読みにくくもないでの,いいか,ということで普及して >> いった. >> >> 実は,コンピュータでの組版になったので,行頭禁則の回避は,活字組版の比較 >> すると,それほど大変でない.であるならば,コンピュータ組版になった段階で >> ルールの見直しがあってもよかったが,慣習の力は強く,今でも多くが拗音促音 >> の行頭配置を許容している. >> >> しかし,少しですが,印刷した書籍でも拗促音の行頭配置を禁止する例も見かけ >> るようになっています. >> >> 行の調整処理での字間が乱れることと,拗促音の行頭配置を禁止のどちらを優先 >> するかという問題は残りますが,コンピュータ組版を前提にした場合は,同の字 >> 点(々),音引を含め,拗促音の行頭配置の禁止をデフォルトにしてもいいかも >> しれません. >> >
Received on Sunday, 23 May 2021 02:32:24 UTC