- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Mon, 23 Nov 2020 18:52:15 +0900
- To: 木田泰夫 <kida@mac.com>, "public-i18n-japanese@w3.org" <public-i18n-japanese@w3.org>
木田泰夫 様 みなさま 小林 敏 です. データ作成,ありがとうございます. あたっているかどうかわかりませんが,拝見して,私の理解した問題を以下に記 しておきます. まず,総括的な問題,ラテン文字をどう扱うかです.JLReqでは,欧⽂⽤⽂字 (cl-27)と漢字等(cl-19)の両方に含まれています.これは,ある意味で混乱 の元であり,何か整理できないか,と考えるのは意味がある. ただし,a-zA-Z0-9の文字とコンマ・ピリオド,パーレンなどの約物では扱いが 異なるので,まずa-zA-Z0-9の文字だけに限定して考えてみます. 横組の場合は,原則としてcl-27で扱えばよい.(ただし,流通している本やWeb ではcl-19で処理している例もあるが,これは望ましくないと考えてよい.) 縦組の場合,以下のような組み合わせがありえます. a すべてcl-27として扱う(向きは全て時計回りに90度回転,以下“横転”とい う) b すべてcl-27として扱う(向きは正常な向き,以下“正常”という) c すべてcl-27として扱うが,状況により正常な向き,横転した向きにする. d 正常な向きはcl-19,横転する場合はcl-27 e すべてcl-19とし,向きは正常 f すべてcl-19とし,向きは横転 g すべてcl-19とし,向きは正常と横転との両方 DTPなどでは,dで処理している場合が多い(cで処理している例もある).f, g の例はないでしょう. 活字組版でもdであるが,正常な向きにするのはc-16では面倒なので,cl-27,つ まり全角の台に鋳込んだ活字を使用していた. ところで,cl-19とcl-27では,字面は同じか異なるか,という問題があります. これは異なるともいえるし,同じでよいともいえる.活字の場合は,同じでよか ったが,台が全角だからということで,台に応じた字形にしたものが作成される ようになった.DTPでも,これにならいcl-19とcl-27では,一般に字形は異なる. ただし,本来的にラテン文字をボディの大きさに合わせて設計する必要はないと 考えてよく,必要なら和文に合うデザインのフォントを選べばよいことである. (この点で約物と文字との差が出てくる,cl-27に含まれる約物と,それ以外の 文字クラスに含まれるものでは字形を変えないといけない.) となれば,縦組にあっては,a, b, cのいずれかであってよいと考えられる.こ うすれば,縦組と横組でもラテン文字は,全てcl-19といってよく,文字の向き をどうするかは,それは指定によるとすればよい. ただし,前述したように約物は字形が異なるので,ここで述べた方針では処理で きない.横組でも縦組でも,同じ名称であるコンマやピリオド,パーレンは,cl -19に含まれる約物と,それ以外の文字クラスに含まれる約物の2つを必要とする. ですので,横組だからcl-19,縦組だからcl-19以外の文字クラスというわけには いかない. 以上です. 木田泰夫 さんwrote >みなさま、やっとできました(疲!) > >JLReq のクラスと Eric 提案のクラスの比較データを作りました。タブ区切りファイ >ルなので、スプレッドシートにでも読み込ませると見やすいと思います。 > >私はここで息が切れたので、みなさま分析をぜひ。
Received on Monday, 23 November 2020 09:52:59 UTC