FW: text-autospace (和欧四分アキ) における「和字」の定義

JLTFの小林敏さんよりいただいた内容を、ご許可いただいて転送します。

-----Original Message-----
石井 様

   小林敏です

和文と欧文とのアキノ四分アキですが,以下のように考えていま
す.

1 四分アキの例として,Wordが話題になっていますが,Wordの
場合,空ける処理になるケースが多く,四分アキになるよりは,こ
こが空くケースが多くなるので,四分アキの例としてWordの組版
を例にするのは適当でない.

2 問題になるのは,本文組でどうするかだと思います.見出しな
ど細部の字間の調整が可能で,また,それをした方がよい場合は,
個別に考えていけばよいことだと思います.

3 体裁の問題からいえば,欧字1字の場合,単語の場合,単語が2
語以上の場合で区別した方がよいこともありますが,それは実装上
からはむつかしいでしょう.ですから,これら全体を眺めて考えて
いくしかないとないと思います.

4 ですから,細かく考えていけが,その原稿での欧字の使用状
況,使われているフォント,文字サイズにもよるでしょう.ですか
ら,実際の場で最も適当な値は四分ではないかもしれない.だから
といって,その答えは五分になる保証はない.六分や八分かもしれ
ない.

5 できるだけ調整がでないようにということであれば,半角のア
ラビア数字を使う場合は,奇数桁の場合,四分アキにするというこ
とには合理性がある.(オープンタイプフォントで半角文字は使用
できる状況にある.)

6 このアキを調整に使用してよいかどづかは,意見があることで
あるが,これまでの出版の現場では,一般に調整に使用するという
考えは少なかったように思われる.四分アキを問題にする人にとっ
ては,特にそうだろうと思います.また,書籍では,このアキを行
の調整に使用している例も少ないでしょう.

7 次のようなことが可能であれば,望ましい.
 既定値を四分アキとし,この値は,パーセントで変更できるもの
とする.

既定値を四分としたのは,JIS X 4051などで規定があるからです.
根拠のあるものを既定値とするということです.

Received on Tuesday, 5 April 2011 02:56:49 UTC