- From: MURAKAMI Shinyu <murakami@antenna.co.jp>
- Date: Tue, 10 Aug 2010 00:55:28 +0900
- To: public-html-ig-jp@w3.org
村上です。 ブログにも書きましたが、EPUB次期仕様策定で世界中の言語に対応する ための札幌会議に参加しました: http://blog.antenna.co.jp/CSSPage/2010/08/epub_1.html 私はCSS3縦書きなどとEPUBをどうするかというプレゼンをしました: http://nadita.com/murakami/epub-css/ このプレゼンと会議での議論でCSS3縦書き仕様を次のように直すべきだ という意見が多く支持されました: ・方向の定義を、'top' が常にブロックの前側(日本語の縦書きでは右)を指すように変える http://nadita.com/murakami/epub-css/#Change_directional_def これを支持する意見としては、 ・スタイルシートをメンテナンスするコストが重要。もし縦書きと横書きで すべてのmargin/border/paddingプロパティが違う別々のスタイルシートを 用意しなければならないなら、メンテナンスコストが増大する。 ・「'left' が上を指すことになるのは、言葉の意味をゆがめる」というのは 実際的な問題ではない。それより 'top' が常にブロックの前側を指すほう が便利だ。 それにすでに dir 属性や direction プロパティの値の ltr と rtl は、 縦書きでは上から下、または下から上ということになっている。 ・MSIE の writing-mode 実装('top' が常に上を指す)はあまり使われていない ので仕様が変わったとしても互換性の問題はあまり起きない。 しかし、縦書きのときの方向の定義を変えるとなると、CSS3 Text Layoutや 関連仕様への影響が大きいし、さらに詳細をどうするか議論していく必要が あります。たとえば、縦書きのとき('top' が右を指す)、background-position はどうなるのか、ページマージンボックスはどうなるのか、page-break-before/after の left/right はどうするか、など。 今後、EPUB仕様策定側とW3C CSS仕様策定側とが一緒になって問題を解決して いけたらと思っています。 -- 村上 真雄 (@MurakamiShinyu) http://blog.antenna.co.jp/CSSPage/ Antenna House Formatter: http://www.antenna.co.jp/AHF/ http://www.antennahouse.com
Received on Monday, 9 August 2010 15:56:07 UTC