JAreq?

皆さん、

Accessibility Guidelines
WGと話していると、基本的な前提(たとえば単語や文節)について認識の違いが大きいことに気づかされます。もちろん縦書きやルビなんて名前しか知らない。

JLreq-Dの一部として、アクセシビリティの節を設けるより、Japanese Accessibility
Requirementsとして作る方がいいような気がしてきました。どう思いますか?

以下は昨日ぐらいから書いてみたドラフトです。

# 日本語文字

日本語では、主として平仮名・片仮名および漢字が用いられる。現代日本語では、これらに加えて英数字や各種記号も用いられる。

## 漢字

ISO/IEC 10646およびUnicodeでは、CJK unified ideographによって表現される。ただし、Ideographic
variation selectorを用いることもあるので、ユーザの目には一つの漢字に見えるものが一つのUnicode code
pointで表現されるとは限らない。

現代日本語テキストでは、漢字が文字数の約1/3を占めることが知られている。

漢字は、一般に平仮名・片仮名より学習が難しいとされている。例えば、「デジタル教科書およびCBT問題を、読字障害のある児童生徒にも読めるようにすることは、喫緊の課題である。」という文に含まれる「喫緊」という漢語を読めない日本人は少なくないと考えられる。

読書困難者には、漢字を苦手とする人が多いことが知られている。

難しい漢字を読めない人への支援として、伝統的にはルビがあり、いまなら読み上げも使用できる。

## 平仮名

ISO/IEC 10646およびUnicodeでいうHiragana
characterに相当する。日本語のalphabetである。ユーザの目に一つの平仮名に見えるものは、一つのUnicode code
pointで表現されることがほとんどだが、アイヌ文字などの例外もある。

現代日本語テキストでは、平仮名が半分以上を占めることが知られている。

ディスレクシアの人の一部には、平易な漢字よりも平仮名を読むことを苦手とする人がいることが知られている。

## 片仮名

ISO/IEC 10646およびUnicodeでいうKatakana
characterに相当する。日本語のもう一つのalphabetであり、平仮名との間に一対一の対応関係がある。

現代日本語テキストでは、片仮名は10%を切ることが知られている。主な用途としては、外来語、擬音語・擬態語などがある。

## User-perceived character

日本語に関する限り、user-perceived characterについて意見が分かれることは想像しにくい。

日本語で用いられる平仮名・片仮名・漢字は、いずれも通常はUnicodeのextended grapheme clusterとして表現される。

絵文字については難しいのでTBD

# 日本語文章を構成する要素

## 単語

日本語は通常分かち書きにしないため、文章を単語に分割することは容易ではなく、自然言語処理を必要とする。

そもそも、日本語で単語とは何かについては議論の分かれる点が多い。形容動詞(「静かだ」「きれいだ」)を認めるか、それとも認めないのか。複合名詞(「国際標準化」)・複合動詞(「飛び込む」「申し込む」「書き始める」)を一語とするのか二語とするのか。どちらの立場も存在する。

実装の振る舞いもさまざまである。日本語テキストを分解する形態素解析エンジンは数多く作られているが、それらが返す結果は必ずしも一致しない。辞書を変更するだけで、同一のエンジンが大きく異なる結果を返すこともある。

学校文法においては、「この本を読んでいる」という文は、「この」+「本」+「を」+「読ん」+「で」+「いる」という単語に分解される。

日本語コンテンツのアクセシビリティを考えるうえで、単語が重要だと信じる理由は見当たらない。英語で無理に説明すると、catsのsはアクセシビリティを考えるうえで重要だろうか?

## 文節

文節とは、一つの自立語を中心とし、それに付属語が付いた単位であり、英語にはない概念である。「この本を読んでいる」は、「この本を」+「読んでいる」という二つの文節に分解される。

A bunsetsu is a unit consisting of a content word together with any
accompanying function words.

後述する分かち書きは、文節またはそれ以上の単位で行われることが普通である。

日本語コンテンツのアクセシビリティを考えるうえで文節は重要であると思われる。

## 文

文とは何かを定義することは学術的には難しいかも知れないが、テキストを文単位で区切ることに格段の困難はない。

現代日本語では、実用上、句点で区切られたものを文と考えて大きな問題はないものと思われる。


# 日本語組版

## 縦書き

伝統的な日本語には縦書きしかなかった。今でも、文芸書、日本語用の辞書、新聞などでは縦書きが広く用いられている。

行長
文字進行方向でのスクロール
行進行方向でのスクロール

## 横書き

伝統的な日本語には存在しなかったが、Webページのほとんどは横書きだし、

行長
文字進行方向でのスクロール
行進行方向でのスクロール

## 分かち書き

通常の日本語は空白を入れずに書かれる。しかし、文節またはそれ以上の単位の間に空白を入れることによって、一部の人にとっては読みやすくなる。DAISY教科書では必須の機能である。

## ルビ

ルビのもっとも基本的な用法は、難しい漢字や特殊な読みを示すために、漢字に平仮名などの注釈を付与することである。ただし、意味の補足、外国語表記、強調など、これ以外の用法も数多く存在する。

ルビは、漢字が読めない人にとって助けとなる。しかし、ルビがあることによって逆に読みにくくなる人もいることが知られている。こういう人は、ルビと、ルビが付けられた漢字とを分離することができない。

ルビに色を付けることは日本のDAISY教科書の基本的な機能である。デジタル教科書でも、ルビ色をサポートしているものがある。ルビ色によって、ルビと漢字との分離が容易になる。

ルビは、伝統的な日本語組版では、幅も高さも本文の半分とする。しかし、弱視者にとってこれが小さすぎるという批判がある。

ルビは行間に配置されるので、ルビがある場合には広い行間が必要になる。

## 字間・行間・単語間・段落間


# 読み上げ

## 一般事項
## ルビの読み上げ
## 詳細読み
## SSML/PLS

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東日本国際大学客員教授
村田 真

Received on Thursday, 16 July 2026 02:08:29 UTC