Re: 行間

写真植字時代からデジタルフォントの時代まで、私は、どちらかと言えば字送りと行送りの方が、行間アキよりも馴染んでいたため、行間アキで割り付けを計算する練習をしてみました。PDFを添付します。参考まで。

山本太郎

2026年4月12日(日) 14:12 Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>:

> みなさま
>
> 小林 敏 です.
>
> 行間について書いてみました.ご検討よろしくお願いいたします.
> GitHubにも掲載しておきました.
>
> 通常の行間(主に段落内)と段落間の行間を分けてみました.
>
> --------以下が案文-------
>
> ## 8.1 行間
>
>
> 行間とは,ある行の行送り方向の文字(ボディ)の末端と,次の隣接する後ろにある行の文字(ボディ)の先端との間にあるアキである.この行間は,例外的にゼロにする場合もあるが,通常はいくらかのアキをとる.どのような行間が読みやすいかは,〓に解説がある.
>
> ### 8.1.1 行間の基本
>
>
> 段落内の文字サイズが同一の場合,行間は同じにする.また,段落間を空けて段落を示す場合を除外し,段落と段落の間の行間も段落内の行間と同じにする(段落間を空けて段落を示す方法は後述する).これは,行間の大きさに乱れるがあると,読んでいく際のリズムが壊れ,読みやすさを損なう恐れがあるからである.
>
> こうした配置方法の場合,領域の行送り方向のサイズを次のように設定すれば,先頭行の上端は領域の先端に,末尾行の末尾は領域の末端にそろえることができる.
> 領域の行送り方向のサイズ=行数×文字サイズ+(行数-1)×行間
>
> ### 8.1.2 ルビ等が付くまたは異なる文字サイズの文字等を挿入する場合の行間
>
> ルビや圏点が付く,または異なる文字サイズの文字やインライングラフィックを挿入する場合の行間でも,前述の行間の基本にならい処理する.
>
> -
> ルビや圏点が付く場合は,図〓のように配置する.ルビのまったくついていない行間のaと,ルビがついた行でもルビのついていない部分の行間であるbは同じにする.その結果,ルビのついている箇所の行間であるcは狭くなる.
>
> -
> 小さな文字を挿入する場合は,図〓のように配置する.小さな文字を挿入していない行間のaと,小さな文字を挿入する行でも,小さくしない部分の行間であるbは同じにする.その結果,小さな文字を挿入する箇所の行間のcは広くなる.
>
> -
> 大きな文字等を挿入する場合は,図〓のように配置する.大きな文字を挿入していない行間のaと,大きな文字を挿入する行でも大きくしない部分の行間であるbは同じにする.その結果,大きな文字を挿入する箇所の行間のcは狭くなる.ただし,隣接する行に字面に重なる場合,字面が重ならないように行間を広くする必要がある.この方法は後述する.
>
> -
> 大きな文字サイズではなく,同一サイズでも字面がボディよりはみ出している場合,あるいは,縦中横処理された文字列,上付き,下付きのようにその行に配置する他の文字のボディよりはみ出す場合も,大きな文字を挿入場合と同様に処理する.
>
> ### 8.1.4 段落内の行間の変更
>
>
> 行中に大きな文字サイズの文字・インライングラフィック,水平線のあるやぐら組の分数を挿入する,あるいはルビ等が付く場合,行間の大きさにもよるが隣の行に掛かるケースもある.この場合は,文字の重なりを避けるために行間を広げる必要がある.
>
>
> 行間を広げる処理は避けたい処理であり,最初から広い行間を選ぶことで避けることが望ましいが,やむを得ない場合は行間を広げることになる.方法としては2つある.
>
> - a 隣接する行の文字,ルビや圏点が重ならないように該当する行間だけを空ける.
>
> > 該当する行間だけ空ける例
>
> - b 該当する行の行ドリを2行ドリ又は3行ドリにする.
>
> > 該当する行2行ドリにした例
>
>
> なお,行ドリとは,その段落で設定されている文字サイズおよび行間で,複数の行を行送り方向の領域とする方法である.文字サイズを10ポイント,行間を8ポイントとすると,以下のようになる.いずれも,行ドリをする行が段落の途中にある場合である.
> - 2行ドリの領域の大きさ 8+10+8+10+8=44ポイント
> この場合,隣接する行との行間は,以下の計算からそれぞれ17ポイントとなる.
> - 2行ドリの場合の行間 (44-10)/2=17ポイント
> 領域の先頭または末尾に行ドリをする行が配置される場合,先頭または末尾の行間の8ポイントがなくなることに注意が必要である.
>
> > これ図解をする.
>
>
> 行ドリの方法は,行間を変更した行に隣接する行が,段落で指定した所定の位置に戻るので,段組など,行位置に乱れが出ないようにする場合に採用できる方法である.しかし,必要でない行間があいてしまうという問題がある.
>
>
> なお,見出しなどの配置領域を設定する場合,行単位での設定が簡単であり,行ドリの設定が行われている.この場合,見出しを行ドリの中央に配置する方法と,行ドリ内に選択した(指定した)位置に配置する方法がある.
>
> 注 2つの方法の折衷的な方法
> 大きな文字等が2行または3行にわたる場合,1行分(または2行分)をこの2行または3行の行間(前後を含む)に割り振る方法もある.方法としてはaの方法であるが,結果はbと同じになる.
>
> ### 8.1.4 領域の先頭または末尾の配置
>
> 行間の問題ではないが,行に大きな文字等またははみ出した文字を挿入した行が領域の先頭または末尾の配置する場合も問題となるので,ここで解説しておく.
>
> この配置には,次の2つ方法がある.
>
> - a
> その段落で選択している文字サイズの文字等の行送り方向の先端を領域の先端に,文字等の末尾を領域の末尾にそろえる.したがって,大きな文字等の一部は領域の外にはみ出す.ルビや圏点も領域の外にはみ出して配置する.
>
> - b
> 配置される文字等の行送り方向の先端または末尾,例えば,大きな文字(はみ出しのある文字)の場合は,その文字の先端または末尾,ルビが付く場合はその先端を領域の先端または末尾にそろえる.したがって,大きな文字または,はみ出した文字の一部やルビは領域の外にはみ出さない.
>
>
> aは伝統的な方法である.この方法は,領域内に配置する先頭行の先端と最終行の末尾の幅を一定にし,先頭行の先端と最終行の末尾の位置も乱れがでないようにする方法である.また,途中の行も可能な限り決められた位置に配置する.
>
>
> こうした配置にするのは,整った印象を与えるためである.また,紙に印刷した場合,特に薄い紙のとき,印刷された文字が,反対面から透いて見える場合がある(“透き通し”という).表裏の各行の位置が同じであれば,表裏の行が重なって,“透き通し”がいくらか軽減されて見えるという効果がある.
>
> どちらにするかは,アプリケーションの機能や選択による.行位置をできるだけ所定の位置に配置する必要がない場合にはbを選択できることになる.
>
> ## 8.2 段落の間の行間
>
> 段落の間の行間を段落内の行間と異なる大きさにする方法としては,次のようなものがある.
>
> - 空ける行数を指示して空ける.
> - 該当する段落の配置領域の大きさを行ドリで指示して空ける.
> - 行数以外の数値で指示して空ける.
>
> こうした処理について解説する.
>
> ### 8.2.1 行数を指示して空ける
>
>
> 小見出しの前,引用文(他の段落と同じ文字サイズ,同じ行間とした場合)の前後,内容の区切りを示すために空ける,段落を示すために段落間を空ける,といた場合に採用されている方法である.
>
> 通常,1行アキとする例が多いが,内容の区切りを示す場合には,2行または3行空ける例もある.
>
> このように行数で空ける大きさを指示した場合は,行の配置位置に乱れはでない.
>
> ### 8.2.2 行ドリを指示して空ける
>
> 見出し,観賞を目的とした俳句を大きな文字にして示す,図版等を段落間に挿入するといった場合に利用されている方法である.
>
>
> この場合,前述した行ドリの大きさの領域をとり,そこの該当する見出し等を配置する.その領域の行送り方向の中央に配置する例が多いが,行ドリ内に選択した(指定した)位置に配置する方法がある.後者の方法では,行ドリを設定して,その中での配置位置を指示する方法と,あらかじめ計算を行い,見出しの前後のアキ等を調整し,見出しの配置する領域の大きさが,該当する行数になるようにする方法がある.
>
>
> また,配置する見出し等は1行の例が多いが,見出しを折り返す,あるいはサブタイトルが付くなどして複数行となる場合がある.この複数の行の見出し等を一体として扱い配置する必要がある.
>
> このように行数で空ける大きさを指示した場合は,見出し等は除いて,その前後に配置する行の配置位置に乱れはでない.
>
> なお,行ドリで指示した見出し等が領域の末尾にきて,配置する行数が不足する場合は,次の領域に追い出して配置する.
>
> 8.2.3 行数以外の数値で指示して空ける
>
>
> 文章の途中に文字サイズと行間を変えて後注や引用文を挿入する場合に利用されている方法である.この場合,次のように2つの方法がある.なお,後注などの挿入する段落の前後に配置する段落を,以下,この項では本文とよぶ.
>
> - a 後注などの挿入する段落の後ろに配置する本文の行位置を決められた位置に配置する.
> - b 後注などの挿入する段落の後ろに配置する本文の行位置を決められた位置に配置しなくてよい.
>
> 行位置をできるだけ所定の位置に配置する必要がない場合にはbを選択できることになる.この場合,視覚効果を考慮して必要な行間の大きさを指示すればよい.
>
> ここでは,伝統的な方法であるaの方法を解説する.
>
>
> この方法では,前の本文と後注等の行間は,本文の行間と同じ(または視覚効果を考えた大きさ)にする.後注等の後ろに配置する本文の行は所定の位置に配置する.その結果として,後注等の後ろに配置する本文との行間は,本文の行間よりいくら広くなる.この方法では,領域の最後に配置する行の末尾は,領域の末尾にそろうことになる.後注等が領域の先頭に配置される場合も同様に配置し,後注等の後ろに配置する本文との行間は,本文の行間よりいくら広くなる.
>
> 後注等が領域の末尾に配置される場合は,後注等の前に配置する本文との本文の行間よりいくらか広くし,後注等の行の末尾を領域の末尾にそろえる.
>
> 8.2.4 領域に末尾等に余白がでる場合の処理
>
>
> 段落間の処理で,できるだけ行を所定位置に配置する方法では,領域に末尾等に余白がでないが,所定位置に配置することを考慮しない方法では,領域に末尾等に余白がでる場合があり,その扱いが問題となる.次のような方法がある.
>
> - a 余白は領域の末尾にとる.
> - b 余白は領域の先頭にとる.
> - c 余白は領域の先頭と末尾に割り振る.
> - d 余白は配置する全部の行の行間に均等に割り振る.
> - e 余白は配置する行に行の行間に割る降るが,割り振る箇所に優先順位を付けて割り振る.
>
> 通常はaが選択される.前述の後注等の配置方法のaは,この方法でいうeということができる.
>

Received on Friday, 17 April 2026 04:22:07 UTC