Simple_ Ruby序文改訂 配置ルールで考慮した事項”だけの部分を直しました.【 】部分が改訂部分です. 配置ルールで考慮した事項 簡便な配置ルールを考えるにあたっては,次のような事項を考慮し,また前提とした. (1)ルビは,親文字の読み方又は意味を示すものである.そこで,誤読されないことを第一とした.【具体的には,親文字の文字列からはみ出したルビ文字は,前後に配置する漢字だけでなく,仮名にも掛けない方式とした.】 【(2)できるだけ例外のでない配置処理を考えた.したがって,配置処理でも複雑な処理は要求していない.……削除】 (3【2】)縦組と横組とで配置処理法を変えることなく,共通の処理ができる方法とした.【具体的には,モノルビでは,親文字の文字列とルビ文字の文字列の中心をそろえる方式のみとした.】 (4【3】)【親文字とルビの配置位置を決め,次に前後の文字との配置関係を決める方式のみとした.そこで,親文字の前後の文字により親文字とルビの対応を調整しないで,親文字とルビに関しては同じ配置関係とし,あるいは,行中にある場合でも,行頭又は行末にある場合でも,調整しないで同じ配置関係とする方式とした.】 【また,親文字の前後に配置する文字クラスにより親文字とルビの配置位置を変えることはしない方法とした.つまり,ルビの配置位置は,ルビの種類と親文字とルビの字数などにより配置位置を決めれば,その配置位置は,その他の条件で変化させない方法とした.……この部分削除】 (5【4】)【ルビの配置方法として,JLReqやJIS X 4051(日本語文書の組版方法)では,複数の方法が示されているケースがあるが,ここでは上記の方針で1つの方法に限定した.】また,ここで示した処理法は,原則としてJIS X 4051【(日本語文書の組版方法)…削除】で規定している方法によった.ただし,処理系定義として採用できる処理方法(オプション)を採用した場合がある.【例えば,はみ出したルビを仮名にも掛けないという方法は,処理系定義として採用できる方式である.】 (6【5】)【ルビ文字の文字サイズを大きく(逆に小さくしたい)という要求がある.そこで,】ルビの文字サイズは,親文字の文字サイズの1/2 を初期値(デフォルト値)として採用した【.ただし,→が,】【空きなどのサイズはルビ文字の文字サイズを基準とするのではなく,親文字の文字サイズを基準として規定することにより,】ルビの文字サイズが親文字の文字サイズの1/2以外であっても採用できる配置方法とした. (7【6】)ルビを親文字の両側に配置する例もあるが,ここでは,片側に配置する場合に限定した.両側に配置する処理は,今後の課題とした. 以下,1行アキで追記 【JLReqでは,過去に行われていた処理例を紹介する意味もあり,一つのことに複数の処理方法やかなり複雑な処理方法を示している例もある.しかし,ルビの場合,要求事項も多く,組版を実現する際に矛盾した事項もある.そこで,下記の方法は,配置方法を一つに絞ることにより,実装する際に参考になんるように,何を選べばよいかの一つの見本を示したものである.ただし,方法が絞られたことにより,すべての人の要求は満足させないかもしれないが,組版の品質としては,それなりものが確保される方法だと考えている.】 ------以下,以上の修正の結果を示す------ 配置ルールで考慮した事項 簡便な配置ルールを考えるにあたっては,次のような事項を考慮し,また前提とした. (1)ルビは,親文字の読み方又は意味を示すものである.そこで,誤読されないことを第一とした.具体的には,親文字の文字列からはみ出したルビ文字は,前後に配置する漢字だけでなく,仮名にも掛けない方式とした. (2)縦組と横組とで配置処理法を変えることなく,共通の処理ができる方法とした.具体的には,モノルビでは,親文字の文字列とルビ文字の文字列の中心をそろえる方式のみとした. (3)親文字とルビの配置位置を決め,次に前後の文字との配置関係を決める方式のみとした.そこで,親文字の前後の文字により親文字とルビの対応を調整しないで,親文字とルビに関しては同じ配置関係とし,あるいは,行中にある場合でも,行頭又は行末にある場合でも,調整しないで同じ配置関係とする方式とした. (4)ルビの配置方法として,JLReqやJIS X 4051(日本語文書の組版方法)では,複数の方法が示されているケースがあるが,ここでは上記の方針で1つの方法に限定した.また,ここで示した処理法は,原則としてJIS X 4051で規定している方法によった.ただし,処理系定義として採用できる処理方法(オプション)を採用した場合がある.例えば,はみ出したルビを仮名にも掛けないという方法は,処理系定義として採用できる方式である. (5)ルビ文字の文字サイズを大きく(逆に小さくしたい)という要求がある.そこで,ルビの文字サイズは,親文字の文字サイズの1/2 を初期値(デフォルト値)として採用したが,空きなどのサイズはルビ文字の文字サイズを基準とするのではなく,親文字の文字サイズを基準として規定することにより,ルビの文字サイズが親文字の文字サイズの1/2以外であっても採用できる配置方法とした. (6)ルビを親文字の両側に配置する例もあるが,ここでは,片側に配置する場合に限定した.両側に配置する処理は,今後の課題とした. JLReqでは,過去に行われていた処理例を紹介する意味もあり,一つのことに複数の処理方法やかなり複雑な処理方法を示している例もある.しかし,ルビの場合,要求事項も多く,組版を実現する際に矛盾した事項もある.そこで,下記の方法は,配置方法を一つに絞ることにより,実装する際に参考になんるように.何を選べばよいかの一つの見本を示したものである.ただし,方法が絞られたことにより,すべての人の要求は満足させないかもしれないが,組版の品質としては,それなりものが確保される方法だと考えている.】 ------以上が本文の修正の結果である------ 注記 以下は改訂 注釈としてのルビ 行間にルビと同じ配置位置に注釈を配置する方法もある(行間注).この配置処理は,ここでは適用範囲としない.【モノルビでは,そこに付くルビ文字列の2行にわたる分割(以下,分割という)は認められていない.さらに,グループルビでは親文字列の分割も認められていない.これに対し,行間注では,分量が多くなるケースも予想され,親文字列又は行間注の文字列は,分割可能位置での分割を認める必要があり,異なる配置処理が必要になるからである.】 -----この改訂の結果----- 注釈としてのルビ 行間にルビと同じ配置位置に注釈を配置する方法もある(行間注).この配置処理は,ここでは適用範囲としない.モノルビでは,そこに付くルビ文字列の2行にわたる分割(以下,分割という)は認められていない.さらに,グループルビでは親文字列の分割も認められていない.これに対し,行間注では,分量が多くなるケースも予想され,親文字列又は行間注の文字列は,分割可能位置での分割を認める必要があり,異なる配置処理が必要になるからである. 以下の2つの注は削除 サイズの基準 JIS X 4051 では,ルビの文字サイズを親文字の1/2 としているので,サイズの基準をルビ文字のサイズとしている例が多い.しかし,ここでは,ルビ文字のサイズは1/2 と限定しないので,親文字のサイズを基準として記述する. ルビの文字サイズ 活字組版では,3.5 ポイントのルビを準備していない場合もあった.そこで,7 ポイントの親文字にルビを付ける場合,4 ポイントのルビ文字を使用していた例もある.また,見出しなど,親文字が大きな文字の場合は,1/2 以下にしていた例もある. 以下の注を追加 【ルビを親文字の両側に配置する方法 ルビの組合せとしては,モノルビとモノルビ,グループルビとグループルビ,グループルビとモノルビ,熟語ルビとモノルビ,一方が熟語ルビで片方が熟語ルビ又はグループルビの組合せが考えられる.JIS X 4051ではモノルビとモノルビ,グループルビとグループルビ及びグループルビとモノルビとの組合せの配置方法のみ規定している.しかし,熟語ルビとモノルビの組合せは,熟語ルビの熟語を構成する個々の漢字とそれに対応するルビ文字との組合せを一つのモノルビとして扱えば,JIS X 4051でいうモノルビとモノルビの組合せの方法が採用でき,一方が熟語ルビで片方が熟語ルビ又はグループルビの組合せは,熟語ルビをグループルビとして扱えば,グループルビとグループルビの組合せの方法が採用できる.JIS X 4051では,グループルビとモノルビとの組合せは,続するモノルビを一つのグループルビとして扱い,グループルビとグループルビの組合せの方法が採用されている.なお,モノルビとモノルビの組合せは,それぞれルビ文字の文字列の中心を親文字の中心にそろえる配置方法である.グループルビとグループルビの組合せでは,両方のルビ文字列が親文字より短い場合は,以下で解説するグループルビの配置方法でルビ文字列の字間とその前後を空け,親文字より長いルビ文字列を含む場合は,長い方のルビ文字列の長さに従い,以下で解説するグループルビの配置方法で親文字の文字列の字間とその前後を空け,その親文字列の長さに応じて残りのグループルビの配置方法を決める方式である.】