W3C home > Mailing lists > Public > public-html-ig-jp@w3.org > March 2011

RE: 縦書きにおける文字の向き

From: Koji Ishii <kojiishi@gluesoft.co.jp>
Date: Wed, 9 Mar 2011 14:45:15 -0500
To: "public-html-ig-jp@w3.org" <public-html-ig-jp@w3.org>
Message-ID: <A592E245B36A8949BDB0A302B375FB4E0AB201DE0E@MAILR001.mail.lan>
昨夜Editor's Draft[1]を少し書き換えてチェックインしました。が、この問題は思っていたよりも根が深く、なかなかまだよい結論に至れていません。

現在のほとんどの実装において、縦書きにおける文字の向きは、フォントの中にある情報と、OSやアプリの中のロジックの連携として決定されてきました。

CSSにおいてはfont fallbackがあるので、fontがfallbackして別のフォントの中の情報を使ったら、文字の向きが変わってしまった、というのはいいんだろうか、という疑問がまず投げられています。フォントデザイナーの方々はそれぞれの考えにおいて情報を入れているでしょうから、それを尊重してほしいと思っているでしょうし、でも見る環境によってfont fallbackが発生して、特定の文字の向きが変わってしまう、というのはブラウザーの互換性を担保するW3Cとして正しい仕様なんだろうか、という疑問との間で、どちらも納得できる案を模索しないといけません。

フォントの中の情報を尊重するとしても、フォントの中に十分な情報がない場合が多く、既存の製品はかなりヒューリスティックなロジックを入れている場合が多いと思いますが、W3C標準としてヒューリスティックなロジックを標準化するわけにもいかないので、適切に作られなかったフォントは救えないかもしれません。大手の最近のフォントは大丈夫でしょうが、手持ちのツールで作った外字フォントなどは危ない可能性があります。それをどうやって、どの程度までは救うか、というのも議論の俎上に上っています。

http://partners.adobe.com/public/developer/opentype/index_recs.html#cjk
http://www.microsoft.com/typography/otspec/recom.htm#cjk
あたりにCJKガイドラインとして縦書きに使えるフォントに対する作り方が書いてありますが、外字フォントなどではこれに従っていないものもあるようです。

また、フォントにない情報をOS/アプリ側として補完しなければいけませんが、これも時代によって正解が変わってきているので、落としどころを議論中です。今の候補はUnicode Script Property[2]とUnicode East Asian Width[3]のいずれか、あるいはその組み合わせで、レアケースをあきらめてシンプルなルールを作れないかと考えていますが、細かい問題を解決しきれていません。

正解のない問題なので、もうしばらく議論が続きそうですが、ご意見、ご見識がありましたら、ぜひお知らせください。

[1] http://dev.w3.org/csswg/css3-writing-modes/#text-orientation
[2] http://unicode.org/reports/tr24/
[3] http://www.unicode.org/reports/tr11/

-----Original Message-----
From: Koji Ishii 
Sent: Tuesday, March 08, 2011 2:54 PM
To: public-html-ig-jp@w3.org
Subject: 縦書きにおける文字の向き

縦書きにおける文字の向きについてのセクションをtext-orientationプロパティ[1]の最後に追加しました。

まだいろいろな人からヒアリングも続けており、first draftに近い文章ですが、ご意見いただけましたら幸いです。

今の文章は、UnicodeのScriptプロパティをまず使い、その次にEast Asian Widthを使っていますが、Scriptプロパティの仕様についてはまだ議論が続いています。

よろしくお願いいたします。


[1] http://dev.w3.org/csswg/css3-writing-modes/#text-orientation
Received on Wednesday, 9 March 2011 19:56:37 GMT

This archive was generated by hypermail 2.2.0+W3C-0.50 : Wednesday, 9 March 2011 19:56:38 GMT