RE: CSS の left/right/top/bottom と縦書きの関係について

村上さん、ありがとうございます。英語MLで「あってもいいかな」レベルまで来たのに、日本で賛成が0だったので、ちょっとめげていたところで、非常に心強いです。

実装者にとっては慣れ親しんだ方法ですので、実例は多いと思います。また、text-align:leftの「left」とmargin-leftの「left」が同じ方向を指すので、わかりやすいと思う人は一定数はいると思っています。

もちろん逆の方もいらっしゃるので、あくまでモード切替ではありますが、複数の正解があって、人によって支持する解が違う場合には、オプションとする、というのは、正しい方向性だと思っています。


-----Original Message-----
From: MURAKAMI Shinyu [mailto:murakami@antenna.co.jp] 
Sent: Wednesday, July 07, 2010 2:14 PM
To: Ishii Koji
Cc: public-html-ig-jp@w3.org
Subject: Re: CSS の left/right/top/bottom と縦書きの関係について

村上です。
Ishii Kojiさん、MLにお誘いしておいて、コメントしないでいてすみません。

いくつかのHTML/CSSを縦書きで表示する実装では、スタイルを90度回転する方式
がとられていて、Ishiiさんの提案していることと共通しています。

影鷹 - 縦書きブラウザ
http://www.kagetaka.org/

ブログ出版局 - 縦書きのスタイル
http://blog.print.cssj.jp/?itemid=197

竹取Web、
http://taketori.org/
竹取JS - ウェブにも縦書きを!
http://cmonos.jp/blog/2010070500/1.shtml

このような方式について標準化をしようという議論があってもよいと思います。
Ishiiの案のように、topの意味を右縦書きでは右に変えるというプロパティが
あると、確かに便利かもしれないと思います。

         Name:             directional-mode
         Value:            physical | logical
         Initial:          physical
         Applies to:       all elements
         Inherited:        yes

directional-mode: logical を指定すると、絶対方向を示すプロパティの意味が
次のように論理的なものになる:

top    = before (ブロックの前側)
bottom = after (ブロックの後側)
left   = start (行頭側)
right  = end (行末側)
width  = logical-width (文字進行方向の寸法)
height = logical-height (ブロック進行方向の寸法)


-- 
村上 真雄 (MURAKAMI Shinyu)
http://twitter.com/MurakamiShinyu
Antenna House Formatter:
http://www.antenna.co.jp/AHF/
http://www.antennahouse.com


Ishii Koji <kojiishi@gluesoft.co.jp> wrote on 2010/07/07 12:58:16
> 解決策もないけど、そもそもWebデザイナーが抱える問題を議論する場所ではない、という感じですかね。
> 
> 失礼いたしました。このMLにどういう話題を持ってきていいかわかっていない初心者、ということでご容赦ください。この問題は別の方向にもっていきます。
> 
> 
> -----Original Message-----
> From: Ishii Koji 
> Sent: Monday, July 05, 2010 1:58 AM
> To: Ishii Koji; public-html-ig-jp@w3.org
> Subject: RE: CSS の left/right/top/bottom と縦書きの関係について
> 
> まだご意見があるかもしれませんが、とりあえず賛成0、反対2、ですね。
> 
> 提案しておきながらで申し訳ないですが、提案から問題提起に代えさせてください。もともと実装方法にこだわりはなく、問題が何とかならないかと思っておりましたので。
> 
> 今のままで仕様が確定すると、新規にゼロから作成する場合はよいのですが、既存のものを流用したり、一部に縦書きを入れたい場合に、横書きで使っていたスタイルを流用するのが難しい、というのはご理解いただいていると思います。
> 
> テキストエディタで一括変換できる部分もあるかもしれませんが、CSS 2ブラウザでは横書きで対応しよう、という場合にはさらに複雑になってしまいます。
> 
> こういったシナリオは仕様確定後に対応ブラウザがリリースされれば実際の現場で発生してくると思われるのですが、Webデザイナーさんがなるべく楽に縦書きを導入できるようにするにはどうすればいいでしょうか? 現在検討されている案の中で、こうすればいい、というものはあるのでしょうか? CSSのドラフトは数が多いので、全部把握しきれていないため、もしあるのであれば教えていただけると幸いです。
> 
> よろしくお願いいたします。
> 
> 
> -----Original Message-----
> From: public-html-ig-jp-request@w3.org [mailto:public-html-ig-jp-request@w3.org] On Behalf Of Ishii Koji
> Sent: Thursday, July 01, 2010 3:57 AM
> To: public-html-ig-jp@w3.org
> Subject: FW: CSS の left/right/top/bottom と縦書きの関係について
> 
> nisin@mac.com さんからご意見いただきました。ご許可いただいたのでMLに流させていただきます。ご参考まで。
> 
> 
> -----Original Message-----
> From: nisin [mailto:nisin@mac.com] 
> Sent: Thursday, July 01, 2010 3:46 AM
> To: Ishii Koji
> Subject: Re: CSS の left/right/top/bottom と縦書きの関係について
> 
> うっかり、直メなのでどーぞ
> 
> On 2010/07/01, at 0:55, Ishii Koji wrote:
> 
> > ご意見、ありがとうございます。大変参考になりました。
> >
> > まず最初にきちんと書き損ねたことをお詫びしたいのですが、私 
> > が提案しているのは、「start/end/...の代わりに」ではな 
> > くて、「追加で」これも入れてはどうか、という話で 
> > す。Nishinさんのように縦書きで字下げする時にleft 
> > が不自然と感じられる方もいれば、startって不自然、と感 
> > じられる方もいるので、今までのやり方を良しとしてきた人に価 
> > 値観を強制するのではなく、選択の自由を与えませんか、という 
> > のが趣旨です。
> >
> > 例えば今「字下げ」と書きましたが、これは「下げ」という言葉 
> > の通り、縦書きの時にできた言葉です。しかし、横書きでも「字 
> > 下げ」と言いませんか? それは論理的におかしいから、今日か 
> > ら「字ずらし」と言おう、と言っても、賛成の人もいれば、反対 
> > の人もいると思います。
> >
> > 「並べやすい」というのも主観で、人や場面によって異なりま 
> > す。プログラマーの方は論理的思考に慣れていらっしゃるでしょ 
> > うから、「進行方向」と言えば分るかもしれませんが、デザイ 
> > ナーの方は「横書きの時の思考方法で言う上」という方がわかり 
> > やすい、という方もいらっしゃいます。
> >
> > こういった用語の使い方や、論理的思考に慣れていない方も対象 
> > に広く考えれば、将来も含めて、互換指定というのは有効ではな 
> > いでしょうか?
> >
> > また、直近部分についても、双方がある限り、直近も将来も楽で 
> > あるほうがよくはないですか? つまり、互換も残しつつ、新し 
> > い書き方も提供する、ということです。Start/end/...と 
> > モード切替の双方を実現すれば、徐々に移行しつつ、新しい方式 
> > を好む方は新しい部分については新しい書き方を導入することが 
> > できます。ソフトでも、過去互換性をバッサリ、というものより 
> > は、新しいのものあるけど、過去も使えて、徐々に移行できる方 
> > が受け入れやすいですよね?
> >
> > 最初のメールには書きませんでしたが、実はもう一つ懸念がありま 
> > す。HTMLやCSSは日々進化しています。将来におい 
> > て、きっとleft/right/top/bottom/width/heightという名 
> > 前の付いたプロパティが導入されてしまうでしょう。それは特に 
> > 欧米人にとってはその方が自然だからです。今日現在でも、例え 
> > ば段組みにおいてcolumn-widthというプロパティが提案さ 
> > れています。すごく長い目で見れば、なるべくウォッチして、見 
> > 過ごされてしまったものは修正し、さらにブラウザーメーカーが 
> > 修正してくれるのを待ち、とすればいいのかもしれませんが、そ 
> > の数年の間日本では使えない技術というのが生まれてしまう可能 
> > 性があると思っています。今回モードも入れてあれば、見過ごさ 
> > れても、正しく修正されるまでの間モードを指定することで回避 
> > できる可能性が高くなります。論理的に正しいこともやりつつ、 
> > 移行期間や移行したくない人もサポートした方がよくないです 
> > か、という提案です。あるソフトが、プラグインの仕様が正しく 
> > なかったので変更した、今までのプラグインは全部使えない、と 
> > 言ったら困る人もいるので、互換インターフェイスも残します、 
> > というアップグレードをするのと同じなのではないかと思っています。
> >
> > まあ、お互い主観の主張なので、頭で理解はできても、受け入れ 
> > るのは難しい人もいるのだろうな、とも思っています。可能であ 
> > れば、主観が異なる人間も世の中にはいるので、選択肢を提供し 
> > てほしい、というのが私の願いです。
> >
> > いかがでしょうか?
> >
> > ところでこのメールは、私に直接ご返信いただいたのです 
> > ね。MLにもきっと同じ疑問を持たれた方はいらっしゃると 
> > 思いますので、nishinさんさえよろしければこのまま転送 
> > させていただきたいのですが、よろしいでしょうか? もしそれ 
> > はあまり好まれないようでしたら、このまま一対一でのやり取り 
> > でも構いませんが、他の方の参考になるかもしれないと少し思い 
> > まして。もしよろしければその旨お知らせいただけますか?
> >
> >
> > -----Original Message-----
> > From: nisin [mailto:nisin@mac.com]
> > Sent: Wednesday, June 30, 2010 9:18 PM
> > To: Ishii Koji
> > Subject: Re: CSS の left/right/top/bottom と縦書きの 
> > 関係について
> >
> >
> >  nisinと申します。
> >
> >> 一番大きいのは、過去互換性です。CSS 2で書かれた
> >> HTMLを縦書きに変換する場合や、縦書きで表示するブラウザーの
> >> 機能を開発する場合、すべての「left/right/top/bottom/width/
> >> height」を「start/end/before/after/before-width /after-
> >> width」に書き換えなければなりません。また、将来のドキュメン
> >> トについても、ツールの対応や慣れの問題から、left/right/top/
> >> bottom/width/heightを使ってしまった場合、それは縦書きに変換
> >> するのが困難になります。
> >
> >  自動変換や、手間に基づいた過去互換性は新規の世界観導入には
> > 最低限の配慮に抑える事が息の長い、また、未来の人間に苦労の少
> > ない結論を得るためのコツなんじゃないかと思います。
> >
> >> そもそもフローがなかったところに新規策定しようとしているの
> >> で、フローが縦書きの場合にtopをどう解釈するか、という
> >> のは決めの問題ではないかとは思うのですが、とにか
> >
> >  箱を並べる概念だと思うので、上下左右と進行方向に対しての前
> > 後左右は、別に指定できた方が並べやすいかなと思います。
> >  気持ちで世界をゆがめるのは(黒を赤というのは)避
> > けて通りたい結論です。
> >
> >  また、縦書きが今日まで対応されなかったために変な癖が付いて
> > しまった、我々縦書き文化圏の歪みが出ているような問題だけど、
> > ゆがんでいない結論を今回は出したい。そう思います。
> >
> >> が、規格策定後の将来に開発者やWebデザイナーの方への大
> >> きな負担にならないか、とい
> >
> >  直近の将来では負担のある向きもあるかもですが、長い目で見た
> > 時はどうなんでしょう。
> 
> 

Received on Wednesday, 7 July 2010 05:49:48 UTC